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2023年03月13日

前勢岳市民の森自然観察会

★前勢岳市民の森で自然観察会をすることになりました。

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前勢岳市民の森自然観察会の御案内

沖縄県が山全体を公園として整備したバンナ岳の西隣の前勢岳にも三十数年前に石垣市が整備した市民の森という森林公園があります。
いや「ありました」と言った方が悲惨な現状にはふさわしいかも知れません。林内に整備された遊歩道は崩れ、谷底の渓流にかけられた橋も落ちそうになっています。
「記念の森」というエリアはさらに残念な状態です。誕生・入学・卒業・結婚といった人生の節目に記念樹を植える場所だったのでしょうが、その後の管理がずさんで盗掘跡の穴ばかりが目立ちます。
記念樹のシークヮーサー等がほどよく育ったところで掘り起こされ持ち去られてしまったようです。
前勢岳には森林組合の拠点があり市民の森の管理も森林組合に任されているようで、最近にわかに大規模な草刈りが行われています。
管理責任者である石垣市には市民の森の完成イメージというものが無いようで、担当者が替わるたびに変わってしまう管理方針に翻弄された森はとてもかわいそうな姿になっています。
森林の管理は百年先を見越して計画的に行われなければなりません。
昭和三十年代まで里山薪炭林として過度に利用され疲弊していた前勢岳には当時盛んに行われた造林運動でリュウキュウマツの他クスノキ・ユーカリ・テーダマツなど様々な外来種も植えられたようで、その一部は生き残って大木になっています。
市民の森開設当初にはカンヒザクラもたくさん植えられたようです。
そして今、森林組合によって植えられているのはテリハボクとフクギばかりです。
前勢岳は本来オキナワジイやオキナワウラジロガシの森に覆われなければならない山です。
昨年はドングリが豊作だったようで林床にはオキナワウラジロガシの実生苗がたくさん生えていましたが、最近の下草刈りでほとんど刈り払われてしまいました。
そして草刈り跡に植えられているのはテリハボクとフクギの苗木ばかりです。
テリハボクやフクギはとても簡単に苗木を作ることができますが、シイやカシの苗木作りはなかなか難しいものです。おそらく菌根菌との共生関係がネックになっていると思われます。
このようにヒトの都合に合わせて翻弄されてきた前勢岳市民の森ですが、自然観察をして森のメッセージに気づくことができれば、森のために何をすれば良いのか、何をしてはいけないのかがわかります。
前勢岳は国の特別天然記念物カンムリワシにとってもかけがえのない森ですが、市民の森の隣の北側斜面では大規模なゴルフリゾート開発が計画されています。
嵩田山南麓のカンムリワシの森を破壊してミサイル基地作ってしまったのを見ても、役所はカンムリワシの保護には全く関心がないようです。
森のため、カンムリワシのために今私達が何をなすべきか?
そんなことを考えながら一緒に森の中を歩きましょう。

日   時    3月18日(土)13:30から2~3時間程度  
              雨天予備日は3月21日(火)
集合場所    バンナ公園南口駐車場
              (一旦ここに集まって車で移動します。)

装   備    長袖・長ズボン・長靴または濡れても良い歩きやすい靴・
          軍手・帽子・飲み水

参 加 費    150円+(任意)保険料150円
講   師    石垣島エコツーリズム協会会長 谷﨑樹生 
          同事務局          青木康夫
共   催    アンパルの自然を守る会
          石垣島エコツーリズム協会
          カンムリワシの里と森を守る会
申し込み・問い合わせ  090-6000-4907(井上)   


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 00:00Comments(0)自然観察会

2018年12月28日

ネバル御嶽リュウキュウツチトリモチ観察会のお知らせ

アンパルの自然を守る会の主催で、来月リュウキュウツチトリモチの観察会をネバル御嶽でやります。

あまり「誘い」らしくない「誘い」を以下に貼り付けておきます。

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こどもアンパルクラブ
ネバル御嶽リュウキュウツチトリモチ観察会のお知らせ

アンパルの自然を守る会 谷崎樹生


夏になったり冬になったりと、気温の変動が激しく体調を崩す方も多いようですが、そんな年でも自然はしっかり冬が来たことを教えてくれるものです。
毎年12月になると森の地面から赤やピンクや黄色のキノコのようなこけしのような奇妙な花を咲かせる「リュウキュウツチトリモチも冬の到来を告げる植物です。
「冬の森のこびと達」とでも呼びたくなるほどの愛らしい姿ではありますが、リュウキュウツチトリモチは謎の多い植物です。

植物図鑑風に言うと「寄生性の一年生草本(雌雄同株)」ということになります。
クロツグやリュウキュウガキなどいろんな木の根に寄生して、夏の間に育った芋(地下茎)からこの時季になると花茎が立ち上がり、花を咲かせて種子だけを残して枯れてしまう、という生活史を毎年繰り返しているようです。
暗い森の地面から顔を出す鮮やかなパステルカラーのその花はとても目立ちます。先端の坊主頭のような部分が小さな雌花の集合体で、その付け根を縁取るように白い粒状に花粉を吹き出した雄花が並びます。同じ花茎ではどうやら雌性先熟(雌花が先に成熟する)のようですが、花粉の媒介や種子の分散はどうなっているのか?寄主植物の根っこと種子はどのようにして出会うのか?謎は深まるばかりです。
以前、ホウジャクというスズメガの一種がホバリングしながら雄花で吸蜜していたのを見たことがありますが、あれでは花粉は雌花に届かないのではないかと思います。
アリが花茎に群がっているのはよく見られますから、花粉の媒介だけでなく、種子の分散、さらに、寄生の仲介にもアリが関わっているのかもしれません。
種子が成熟する頃リュウキュウツチトリモチは犬の足の裏のような香ばしい匂いを発しますが、この匂いがアリを誘引して種子を巣の中に運ばせるのかもしれません。そして、アリの巣の中で寄主植物の根っこと種子がめでたく出会うことになると考えると毎年ほぼ同じ場所で花が咲く理由も説明できそうです。
ところが、今まで無かった所にある年突然リュウキュウツチトリモチが出現することもあります。アリ以外の何者かが種子を運んでいるようです。冬の森の地面で落ち葉を掻き分けて餌を探すシロハラやアカハラという冬鳥の身体に種子が付着して長距離を運ばれるのかもしれませんね。
ツチトリモチという名は、地下茎を摺り下ろすとモチノキの樹皮から作った鳥もちよりも良質の鳥もちができることに由来します。
機会があれば試してみたいものですが、ネバル御嶽の海岸林は天然記念物に指定され保護されていますから撮っていいのは写真だけということです。そもそも鳥もちで鳥を捕まえること自体禁止されていますからね。

日時    1月5日(土)14:00 雨天の場合は6日(日)14:00
集合場所  中筋川平湾展望駐車場
講師    谷崎樹生
参加費   150円 
服装    長袖・長ズボン(冬でも暖かい日は蚊が出ます)
主催    アンパルの自然を守る会
申し込み  山崎雅毅 090-6785-8692 



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誘いは以上ですが、おまけに面白い写真をいろいろ付けておきます。


一つの芋から数本、時には十本以上の花茎が立ち上がります。
これはまだ蕾ですね。雌花もまだ咲いて(成熟して)いないのでしょう。
アリはほとんど訪花していません。


中央の一本は雌花が成熟しているようです。アリが雄花のつぼみ付近にやってきてなにやらしていますが、雌花の構造や受粉のメカニズムがよくわからないのでアリの行動の意味もよくわかりません。。


雌花はよく成熟しているようですが、ほとんどの雄花はまだ花粉を出していません。
それでも雄花の基部付近にアリがたくさん誘引されてなにやらやっていますね。


雄花が咲いて花粉を吹き出すと先端が真っ白な花粉のボールのようになります。
この時雌花はすでに受粉を終えているのだと思われます。


雄花を触った指先には真っ白な花粉が付きます。
風で飛びやすい花粉ではなさそうです。


中にはこんな変わった花茎を出す芋もあります。
雌花の中に雄花が混ざって付いているようで、まるでキイレツチトリモチのような花序です。
これはもしかすると雄花も雌花も同時に成熟して自家受粉するのかもしれません。

★八日後の姿がこんなです。

雄花が全て咲いていますね。
この株は雄花しか咲かない雄株のようです。
リュウキュウツチトリモチは雌雄同株が基本だが、まれに雄株も出現するということなんでしょう。


★紀伊半島から口之永良部島まで分布する「ツチトリモチ」は雌雄異株で雌株しか見つかっていないそうですから単為生殖するのでしょう。
沖縄以南に分布するリュウキュウツチトリモチは今回紹介したとおり雌雄同株です。
花序の内部構造がよくわからないので受粉の仕組みもわかりません。
機会があれば解剖してじっくり観察してみたいものですが、今回紹介するネバル御嶽は県指定の天然記念物ですからそれはできませんね。
毎年この時季、リュウキュウツチトリモチのことが気になっていますが、この花の謎解きはゆっくり時間をかけて楽しみたいものです。
受粉の仕組みだけでなく、どんな種子がどこに形成されどのようにして寄主植物の根っこと出会うのか?
そのうち確かめてみたいものです。

★2010年2月28日の記事も覗いてみて下さい。
https://yaeyamanature.ti-da.net/e2719395.html



★1月5日(土)午前中降り続いた雨は昼過ぎには止んでしまい、予定どおり14時から観察会やりました。
雨一時曇りという予想どおり、三時半頃には降り始め、森を出る頃には本降りになってしまいましたが、物好きさん達が大勢集まって、まぁ楽しい観察会になったと思います。
中筋川平湾展望駐車場に車を置いてネバル御嶽まで歩いたのですが、往路はまだ降っていなかったので、自然解説しながら歩けました。
★今日の観察会ではこんな黄色いタイプの雄花も確認できました。

左側の花茎では下の方の雄花が数個咲いて白い花粉を噴いているところにアリが集まっているのが見えますね。
奥の株は普通の両生株です。
  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 00:33Comments(0)自然観察会

2015年01月29日

「世界湿地の日」名蔵アンパル自然観察会 のお知らせ!

★今週末の1月31日(土)アンパルで自然観察会があります。
今回の講師は島村賢正先生ですが、私もスタッフとして参加します。
定員20人ですが、まだ空きがあるそうなので、土曜日、時間と体力と好奇心の有る方は是非参加してください。
足元は長靴がベストですが、冷たくてもいいならスポーツサンダルや濡れてもいい靴でもかまいません。
ビーチサンダルは歩きにくいのでお勧めできません。

★1971年の2月2日にイランのカスピ海湖畔の町ラムサールで締結された条約だから「ラムサール条約」だそうですが、(カスピ海湖畔という表現に違和感を憶えつつ)なんでそんな寒い時季に・・・と、毎年この「湿地の日アンパル自然観察会」をやるたびに思います。
冬鳥がたくさん来る干潟ならこの時季がいいのかもしれませんね。

★今のところ天気予報では、今週末は曇りでやや涼しくなりそうです。
風が強いとカニはほとんど出て来ないかもしれませんが、見所はたくさんあります。
一緒に小さな発見を楽しみましょう。

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「世界湿地の日」名蔵アンパル自然観察会

毎年2月2日は、ラムサール条約が締結された日にちなみ世界各国で湿地の大切さや身近な湿地にふれあい、湿地を楽しもうと「世界湿地の日(World Wetlands Day)」に指定されています。
この日を記念して、2月2日の前後に湿地の価値に対する認識を高めようと全国各地でイベントや催し物が開催されており、環境省では2005年11月にラムサール条約湿地として登録された名蔵アンパルで、貴重な自然とふれあい、自然の楽しさや大切さを知っていただく機会となる自然観察会を1月31日(土)に開催いたします。
湿地はみなさんの身近にあります。田んぼやため池、河川やサンゴ礁、干潟など、このように湿地は私たちの生活の身近に多く存在し、生き物にとってなくてはならない大切な自然環境の一つです。
名蔵アンパルは名蔵川と海をつなぐ広大な干潟です。ヒルギ類を主とした6種類のマングローブが生育し、カニやエビ、貝などの豊富な生き物が生息しています。水鳥たちにとっても絶好の餌場であり、たくさんの水鳥たちが観察できるとても貴重な場所です。
今回の観察会は、アンパルの自然を守る会共同代表のお一人である島村賢正氏を講師にお招きして、名蔵アンパルのマングローブの紹介や貝類、海岸沿いにある植物を使った知恵など、エピソードを交えながら、楽しく解説いただきます。
名蔵大橋の道路沿いから眺める干潟からは何も生き物がいないように感じますが、干潟に降りてみるとぞろぞろとうごめくカニや貝を発見することができます。
ぜひ、この機会に名蔵アンパルの自然を楽しんでください。ご参加お待ちしております。
なお、参加をご希望の方は環境省石垣自然保護官事務所まで電話かFAXでお申し込み下さい。
比較的浅い場所で観察会を行いますが、川を渡る場所もありますので、お子さんの長靴だと浸水してしまいます。
マリンブーツ等濡れてもよい靴を必ずご持参ください。

(以下、伝達情報)
【とき】平成27年1月31日(土)10時00分~12時30分ごろ(9時30分受付開始)
【集合場所】 名蔵大橋北側の駐車場
【参加料】100円(保険料)
【定員】20名(定員になり次第締め切り)
【対象】小学生以上(小学生の参加は保護者同伴)
【服装】防寒着、帽子、濡れても良い服装とマリンブーツ等濡れてもよい靴
【持ち物】防寒着、着替え、飲み物、タオル、履き替え用の靴、手洗用の水(ペットボトル等)
【荒天時】荒天の場合は、当日朝8時00分までに判断し、参加者に連絡します(延期日:2月1日)
【申込締切】1月30日(金)12時00分
【申込先】環境省石垣自然保護官事務所(担当:仲本)
電話 0980-82-4768 (平日9:00~17:00)


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 00:58Comments(0)自然観察会

2014年07月12日

突然ですが「作田川沢登り自然観察会」のお知らせ

毎日暑いですね。
なにか涼しいことをやってみたくなり「ラックを連れて久しぶりに作田川を登ってみよう!」と、突然思い立ちました。

作田川には最近行ってないから随分変わっているかもしれませんね。
特にこのGWの大雨の影響が気がかりですが、そんなことも確かめるためにラックの散歩ついでに久しぶりに沢登りをしてみようと思い立ったのです。

ラックの散歩ついでに皆さんにも呼びかけて、時間と興味と元気のある人もいっしょに連れて行こうと思います。

作田川では何度も自然観察会をやっていますが、なかなか自然度の高い健康な川です。
地形も地質も植生もなかなか複雑で、山の上の方では石垣島の土台を作っている緑色片岩のトムル層を突き破るように於茂登花崗岩が隆起して、その間にマントル起源の蛇紋岩まで顔を出しており、麓は琉球石灰岩で覆われています。作田川は石垣島の川の中でももっとも地質構造の複雑な流域を持つ面白い川だと思います。
(と言っても、そんなに上流までは行きませんから、川原に転がっている石ころの顔を見ながら上流の様子を想像してみましょう。)

と言う訳で、
ラックといっしょに沢登りを楽しみたい方は、
7月13日(日)13:00於茂登トンネル北口せせらぎ公園駐車場集合
車で富野小中学校東の作田川まで移動して、川の中を歩きましょう。
足元は滑りにくい靴(私は磯足袋)、手袋もあった方が安全でしょう。
申し込み・問い合わせは、谷崎携帯(090-6863-5039)


作田川付近の空中写真です。
自然度の高さがよくわかりますね。


作田川流域はこんな感じ。


地形はこうなっています。

元気と時間があれば上流の簡易水道の堰まで行ってみようと思っています。
帰りは途中から農道に上がってみようかな。

★今回も自然観察会というよりはラックの散歩ついでの沢登りですから、下見も資料も保険も何にも無しです。
いっしょに行きたい方は、自己責任でお気軽にどうぞ!


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 01:48Comments(1)自然観察会

2014年06月18日

チャリティーカヌーツアーのお知らせ

★早くも夏バテです・・・
いつまでたっても梅雨が明けなくて、蒸し暑い日が続いています。
ここ二・三日、カーチバイ(夏至南風)を思わせるような強い南風が吹きましたが、あれは東シナ海にいた台風7号に吹き込む南風でした。
今日はまた、照ったかと思ったらドンヨリ降りそうで降らない空模様に変わったり、そんな梅雨空に戻りました。

★韓国の照明弾以来また更新が滞っています。
原因は、夏バテの先取りと、今取り組んでいるテーマ「マングローブの立ち枯れ・倒伏・裸地化」がいつものように深みにはまりすぎて身動きがとれなくなってしまったからです。
アンパル以外にも川平や西表島・由布島にも写真を撮りに行かないといけないことになってしまったので、更新はいつになるやら見当が付かなくなってきました。
西表や由布島に行くとなると時間とお金がかかりますから、取り敢えず川平の写真だけ撮りに行って今週末には暫定版をアップしましょうか・・・

★そんなこんなで相変わらず無理・無駄・斑の多い効率の悪い生き方をしていますが、
今日はこの週末にやる「チャリティーカヌーツアー2014」のお知らせです。
震災の年から始めて、今年で4回目になります。
前回までは宮良川でしたが、今回は趣向を替えてアンパルでやることになりました。
チャリティーですから参加費は1000円以上ということになっています。

この機会に満潮時のアンパルマングローブ林をカヌーで探検してみましょう!

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「チャリティー・カヌーツアー2014」 のお知らせ                                          
                              石垣島エコツーリズム協会 

チャリティー・カヌーツアーも今年で4回目。 石エコ会では今後も色んな方の手助けになればと毎年恒例の行事となっています。 中にはツアーに参加しないのに寄付だけでもと毎年来て下さる方もいて、頭が下がります! さて今年は宮良川でなく名蔵アンパルに場所を変え、初めての方でも比較的簡単に乗れるカヌーを使い御案内したいと思います。 ラムサール条約にも登録されている石垣島で最も広いマングローブ林。 干潮時に行かれた方は多いと思いますが満潮時に水面から見るアンパルの顔はどんなでしょう!?



日程       6月22日(日)

場所・時間    名蔵大橋駐車場、14時集合 ★時間厳守!
         (開始約2時間半で終了予定)
参加費       大人・子供ともに、保険代込み一人1000円以上 
参加条件     小学生以上の石垣島民であること ★子供だけの参加は出来ません 
定員        20名 ★定員になり次第締め切り!
持ち物       タオル、濡れても良い服装、帽子、濡れても良い履物
         飲み物(ペットボトルが良いです)、雨が降りそうな場合は合羽

★注意!      アンパルですので、トイレも着替える場所もありません!
         集合時間を過ぎると参加できません!パラパラ雨くらいなら行います。
         障害保険以上の保障は出来かねますので、ご了承ください。

★お願い    カヌーの出し入れや、使用器具の後片づけはご協力下さい。
        ライフジャケットをお持ちの方は、出来るだけ持参ください!

 
参加申し込み  「リフトアップ石垣島エコツアー・青木」
問い合わせ    090-3508-3295(20時まで)

★締め切り    6月21日(土)20時まで

★天候により中止・延期があります。  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 11:06Comments(0)自然観察会

2014年04月28日

2014自然観察会GWSPのご案内

★今年も「GWスペシャル」やります。
梅雨の走りのような雨の合間に下見を終え、どうにか準備が間に合いそうです。
取り敢えず、新聞に掲載依頼した「誘い」原稿を載せておきます。
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自然観察会GWスペシャルのご案内                   
                 石垣島エコツーリズム協会会長 谷崎樹生

 自然観察という科学を生活習慣の中に取り入れると、人生が楽しくなって社会が豊かになると信じて、時々気まぐれに自然観察会をやっていますが、今年もGWスペシャルをやります。今年のGWスペシャルは、二週連続・週末三日連続・日替わりの文字通りスペシャル自然観察会です。
 普段何気なく目にしている風景の中にも無数の真実が潜んでいるものです。よく知っているつもりの場所にも、まだ気付かれていない秘密が隠れています。そんな隠された自然の真実や秘密に気付くことから自然観察は始まります。
 気がつかなければただの風景でしかなかった自然の中の、無数の真実のほんの一部にでも気づくことができれば、風景の見え方が違ってくるものです。そんな体験が島の文化の根っこにある自然を理解することに繋がっていくのだと思います。
 自然観察を生活習慣の一部にして、自然観察に「はまって」しまう「自然観察病患者」を増やそうという企てに乗ってもいいなと思う方は是非どうぞ!

 今年は5/2・3・4の三日間は川平特集、5/9・10・11の三日間はアンパル特集というスペシャルメニューです。
5月2日(金)は川平集落付近の自然散策です。サンダルに半ズボンでも歩けます。
5月3日(土)は川平石崎の海抜0mから80mまでを紹介します。かなりハードな藪漕ぎもありますから長靴・長ズボン・軍手が必要です。
5月4日(日)は底地湾の海岸地形を見て回ります。長靴での参加が安心です。

5月9日(金)から11日(日)は先月やったようなアンパルのマングローブ林内探検です。マリンブーツや磯足袋や地下足袋のような泥の中でも脱げにくい靴が必要です。マリンシューズやサンダルや長靴では歩けません。

◆日時 集合場所 
5月2日(金)午後1時 川平公園内観音堂のあたり
     (駐車場は駐在所の十字路を北へ下った右側にあります。)

5月3日(土)午後1時 川平石崎一周線分岐点
5月4日(日)午後1時 底地ビーチ駐車場 

5月9日(金)午前10時 名蔵大橋北駐車場
5月10日(土)午前10時 名蔵大橋北駐車場
5月11日(日)午前10時 名蔵大橋北駐車場 

◆内容
今回は日替わりメニューでお手軽な自然散策からかなりハードな探検まで取り揃えてみました。
ご自身の体力に応じて途中までの参加もできますから、3日の川平石崎や9日からのアンパル探検は一部参加もできます。

5/2は川平公園から海岸を歩き集落の周囲を一周するコースです。
5/3は川平石崎の海岸から山頂まで歩き回るハードなコースです。
5/4は底地ビーチ周辺の地形や植生を観察して回るコースです。
5/9からのアンパル探検は参加者のご希望や体力に応じて当日コースを決めます。

一日だけの参加ももちろんできます。時間はいずれも二~三時間程度です。今回は資料も保険も無しのお気軽自然観察会ですから参加費は特に要りません。いっしょに自然散策を楽しみましょう。
申し込み・問い合わせは 090-6863-5039 (谷崎携帯) です。

★参加希望の物好きさんは事前の申し込みを是非やって下さい。
以前GWSPで干潟の観察会をやった時には飛び込みの方が多くて70人も集まってしまったことがありました。
今回は主催者側(私ですが)としましては、20人くらい集まればいいかな・・・と、のんきに構えていましたら、
「いいね!」ボタンが大変なことになっていますし、市の観光交流協会さんからの問い合わせ電話まであって、
「これはえらいことになるかも」と心配しています。
事前の問い合わせと申し込みは是非よろしくお願いします。

  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 09:24Comments(0)自然観察会

2014年03月12日

アンパルマングローブ林の怪事件の謎を探る自然観察会のお知らせ

★またまた自然観察会のお知らせです。

先月環境省主催の「世界湿地の日アンパル自然観察会」で少しだけ紹介しましたが、アンパルのマングローブ林では、8年ほど前からオヒルギ林やヤエヤマヒルギ林で大規模な立ち枯れ・倒木・裸地化が起こっています。

この怪事件の謎を探ろうという趣向で、林内に分け入り、少々泥の深い所も歩いて、いったい何が起こっているのか見て回ろうというかなりディープな自然観察会をやってみようと思います。

以下に「誘い」を貼り付けます。
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自然観察会のご案内
「アンパルマングローブ林の怪事件の謎を探る」      石垣島エコツーリズム協会会長 谷崎樹生

 アンパルのマングローブ林の中でヤエヤマヒルギやオヒルギの大規模な立ち枯れ・倒木・裸地化が起こっていることをご存じですか?

 2006年の台風13号はいまだに語りぐさになっているほど猛烈な台風でしたが、あの台風がきっかけだったのでしょう、アンパルのマングローブ林の中で、風景を一変させてしまうような大きな変化が静かに始まっていたようなのです。
海と陸の境目、潮間帯という微妙な環境に成立するマングローブ林は、ほんのわずかな環境の変化で劇的な変貌を遂げるものです。
今回の観察会では、その怪事件の謎を探ってみようと思います。

 2003年のことでした。市立図書館の広報誌「あかがーら」に「さまよえるマングローブ湿地アンパル」という一文を載せていただいたことがありました。あの頃はヤエヤマヒルギ林が猛烈な勢いで干潟に広がりつつあり、かつての開けた干潟がわずか20年ほどの間に、若いヤエヤマヒルギ林で覆われてしまって、おそらく明和大津波以後ではマングローブ林の面積は最大になっていたのではないでしょうか?

 当時のヤエヤマヒルギ林の拡大の勢いは凄まじいものでしたが、「おごれる者は久しからず」は世の習いです。最近の劇的な変化の兆しは既に当時のマングローブ林内に見られました。
アンパルのマングローブ林は、砂嘴(サシ)という細長く砂が溜まってできた自然の防波堤の内側の広大な干潟に広がっています。海側からヒルギダマシ・ヤエヤマヒルギ・オヒルギと主に三種のマングローブが環境の違いに対応して分布しています。
一番奥のオヒルギ林内の中心部にはなぜか木の生えていない場所がいくつもあって、オオシンジュガヤなどの湿地草原になっていました。
この小さな湿地草原には高さ1mにも達するオキナワアナジャコの塚がたくさんあって、マングローブ林の陸化を象徴するような風景が見られたものですが、そのアナジャコの塚がいつの頃からか減り始め、今では地形も平坦になり、湿地草原はオヒルギ林に呑み込まれようとしています。

 どうやらアナジャコの塚の消失とマングローブ林の大規模な立ち枯れ・倒木・裸地化には密接な関係がありそうです。
今回の観察会ではマングローブ林内に入って、事件の真相を探ってみようと思います。
オキナワアナジャコはなぜいなくなってしまったのか?湿地草原はいったいどうなってしまうのか?さらに、そもそもなぜオヒルギ林内に小さな湿地草原が有ったのか?アナジャコの活動は環境をどのように変え、他の生物にどんな影響を与えるのか?

干潟やマングローブ林には、まだまだよくわかっていない謎がたくさん潜んでいます。今回は少々泥の深い所も歩きながら謎の深さを実感してみましょう。地下足袋や磯足袋・マリンブーツなど泥の中でも脱げにくい履き物が必要です。もちろん泥んこになる覚悟も!

◆日時 集合場所 装備 
3月16日(日)17日(月)正午 名蔵大橋北駐車場集合 15時頃終了予定
二日ともほぼ同じ内容です。
地下足袋・磯足袋・マリンブーツなど脱げにくい履き物・手足を洗う水・飲み物・帽子・タオル

◆雨天予備日は3月29日(土)30日(日)で集合時刻は11時です。

◆参加費 100円以上(資料代+保険) 

一日だけの参加ももちろんできます。
申し込み・問い合わせは 090-6863-5039 (谷崎携帯) です。
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怪事件の詳細は後日あらためて紹介するとして、今日はほんの少しだけ写真を載せておきます。
写真は見る物ではなく読む物ですからじっくり読んで妄想をふくらませてみてください。

2002年のアンパル

やや斜めからの空中写真ですが、この頃アンパルのマングローブ林は猛烈な勢いで海側に広がっていました。

2012年のアンパル

なんということでしょう! あれほどきれいに育っていたヤエヤマヒルギの若い林が裸地になっているではありませんか!

2013年裸地化したヤエヤマヒルギ林跡地。

数年前まではヤエヤマヒルギの倒木のバリケードでとても真っ直ぐ歩けるような状態ではありませんでしたが、最近では太い幹だけが残って、若木も育ち始めています。


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 01:34Comments(0)自然観察会

2014年02月08日

「世界湿地の日」名蔵アンパル自然観察会のお知らせ

またまた自然観察会のお知らせです。
2月16日(日)環境省主催のアンパル自然観察会があります。
講師は、干川明さん・小菅丈治さん・私(谷崎)の三人です。
干川さんは農地からの赤土汚染をなんとかしたいと日々努力している赤土問題の専門家です。
小菅さんは学生の頃から干潟のカニや貝などの小動物の生態を研究されていて、暇さえあれば干潟を歩いてコツコツとデータをとっている根っからの研究者です。
私、谷崎はただの「自然観察家」です。

今回のアンパル自然観察会は、アンパルのマングローブ干潟の環境の異なる三ヶ所で三人の講師がそれぞれ得意な話をするという趣向になっています。

参加者30人を3班に分けて、順繰りに三人の講師が待ち受けている所を巡ります。
1ヶ所だいたい30分ぐらいでしょうか。

干川さんは大橋の近くで干潟の砂がどれくらい赤土汚染の影響を受けているのかを簡単に測定できる方法を紹介してくれます。参加者の皆さんにも実際に測定をしていただけると思います。

小菅さんは干潟のカニ・貝・ナマコ・ユムシなど、地味ですが個性的な小さな命を紹介して下さいます。
普段なかなか見られない珍しい生き物も見せてくれるはずです。

谷崎は1回目のアンパルガイド講座の最後の方でチョロッとお話しした「最近アンパルで起こっている大事件」について、現場を案内してその原因について考察いたします。
この現場が少々泥が深い所ですから草履やサンダルや子供の長靴では歩けませんので、希望者だけで行くことになると思います。
「是非、事件の現場に行って見てみたい!」と思う方は泥の中でも脱げにくい履き物(丈の高い長靴・マリンブーツ・磯足袋・運動靴など)を用意して下さい。

とても面白い自然観察会になるはずですからこの機会をお見逃しなく!

当日お天気が悪くて観察会ができない場合は、サンゴ礁モニタリングセンターで、室内でできる実験や講演になります。
干川さんは赤土汚染の測定体験。
小菅さんはたぶん事前に採集して準備してある干潟の動物たちの紹介。
谷崎はスライドショーで最近アンパルで起こっている大事件についてお話しします。

谷崎が紹介する内容については、後日さらに時間をかけて他の現場も案内して、事件の全容を観察していただける自然観察会を計画しています。

以下は環境省のスタッフ本田さんが書いた「誘い」です。
近々新聞に載ると思いますが、一足先にこのブログで紹介します。
申し込み・問い合わせは谷崎ではなく
環境省石垣自然保護官事務所(担当:仲本)
電話 0980-82-4768 (平日9:00~17:00)
携帯電話 090-5287-6119
 にどうぞ!

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八重山毎日新聞「誘い」原稿

【タイトル】
「世界湿地の日」名蔵アンパル自然観察会~アンパルとふれあおう!~

環境省石垣自然保護官事務所 本田 師久(ルビ ほんだ のりひさ)

【本文】
毎年2月2日は「世界湿地の日(World Wetlands Day)」とされており、湿地の大切さや重要性を考えてもらおうと、世界各地で湿地に関するイベントが企画されています。石垣島でもこの日を記念して、2005年11月にラムサール条約湿地として登録されている名蔵アンパルの貴重な自然にふれ、自然の楽しさや大切さを知っていただく自然観察会を開催いたします。
湿地は皆さんの身近に多くあります。たとえば、川や干潟、田んぼ、サンゴ礁や鍾乳洞などのように水でいつもうるおっている場所を湿地といいます。このように湿地は、身近な私たちの生活の中に多く存在し、生き物にとってもなくてはならない大切なすみかになっています。
名蔵アンパルは、名蔵川と海をつなぐ干潟です。ヒルギ類を主とした6種類のマングローブが生育しています。カニやエビ、貝などの豊富な生き物が生息しており、水鳥たちにとって絶好のエサ場となっています。
観察会では、アンパルの自然について詳しい「アンパルの自然を守る会」の3名の講師をお呼びして、それぞれの視点から名蔵アンパルの自然について解説いただきます。生育している植物の解説や干潟にはどんな生き物が生活しているのかスコップで砂を掘り、砂の中にはどんな生き物がいるのかルーペを使って観察したり、アンパルの砂に含まれる堆積した粒子の量をかんたんに測定してみる実験も用意しています。少し肌寒い季節ではございますが、きっと貴重な生き物に出会え自然を楽しんでいただけると思います。ご参加お待ちしております。
なお、参加ご希望の方は環境省石垣自然保護官事務所まで電話でお申し込み下さい。比較的浅い場所で観察会を行いますが、浸水してしまう場所やぬかるむ場所もあります。お子さんの長靴だと浸水してしまいます。マリンブーツ等濡れてもよい靴を必ずご持参ください。

(以下、伝達情報)
【とき】平成26年2月16日(日)13時00分~15時30分ごろ
(12時30分受付開始、昼食はお済ませの上、お越しください。)
【集合場所】 名蔵大橋北側の駐車場
【参加料】100円(保険料)
【定員】30名(定員になり次第締め切り)
【対象】小学生以上(小学生の参加は保護者同伴)
【服装】防寒着、帽子、濡れても良い服装とマリンブーツ等濡れてもよい靴
【持ち物】防寒着、着替え、飲み物、タオル、履き替え用の靴、手洗用の水(ペットボトル等)
【荒天時】荒天時の場合は、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで名蔵アンパルについての講話を用意しています。当日朝10時00分までに判断し、観察会中止の場合は参加者に連絡します。
【申込締切】2月14日(金)17時00分
【申込先】環境省石垣自然保護官事務所(担当:仲本)
電話 0980-82-4768 (平日9:00~17:00)
携帯電話 090-5287-6119
(以上)


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 00:48Comments(0)自然観察会

2013年11月22日

またまた自然観察会のお知らせ

自然観察会のご案内

アンパル水系流域に海面変動の痕跡を探る

「かつて石垣島は80mも海に沈んでいた」という話を聞いたことがある人も最近では随分増えてきたと思います。
ただ、その「かつて」がいつ頃のことなのかとなると、150万年前から80万年前まで諸説あるようで、まだハッキリしたことはわかっていませんから取り敢えず「数十万年前」としておきましょう。
近年では遺伝子の解析で地史が推定できるようになったり、年代測定法でも新しい技術が開発され島の生い立ちの真相が徐々にではありますが開明されつつあります。
そのような専門的なお話は研究者に任せることにして、私たち気楽な自然観察家は、アンパル水系流域に海面変動の痕跡を訪ねて、かつてこの島で起こったドラマチックな海面変動を思い描いてみようと思います。

そこで、先月の第一回アンパルガイド講座「アンパルの生い立ち」の現場学習ということで、10月23日(水)に行った「アンパル水系流域巡見」を今週末の土・日にもう一度行います。
前回は平日ということで、参加できない方がいらっしゃったかもしれませんし、時間も足りず駆け足での巡見になってしまいましたが、今回は週末の午後、3時間ほど時間をかけてゆっくり流域を回り海面変動の痕跡を確認します。

コースは前回とほぼ同じですが、2~3ヶ所観察ポイントを増やしてみました。
「海面変動の痕跡」と言ってもネタは様々で、昔のサンゴ礁堆積物が固まってできて琉球石灰岩とそれが浸食を受けてできたキノコ岩や謎の縦穴群やスポンジ状風化。
段丘面と段丘斜面、チャートの玉砂利、花崗岩の迷子石、種子が海流で分散して分布を広げるアダンやサガリバナ・クロヨナなどの植物の分布。
名蔵湾の沈水カルストと関係がありそうな謎の凝灰岩の露頭、赤土の残丘に見られるクロスラミナ構造など、アンパル水系流域には実に様々な海面変動の痕跡が見られます。

今回は車列を組んで流域を巡るといういつもとは違うスタイルの観察会です。
草むらの中を歩くところもありますから足元は長靴があればいいでしょう。

◆日時・集合場所 11月23日(土)24日(日) 13:00バンナスカイライン南口駐車場集合

◆雨天予備日は11月30日(土) 13:00~16:00です。 

◆今回も保険無し、資料は簡単な物だけですから、参加費は50円以上です。

◆申し込み・問い合わせは 090-6863-5039(谷崎)です。
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★すっかりお知らせだけのブログになってしまいました。
が、近々本来の姿に戻ります。
今回の自然観察会は先月のアンパルガイド講座でやったのの拡大版です。
じつは先日、日・月の二日間、メールだけで呼びかけて密かにやったのですが、あの時は7~8人集まり、車5~6台で車列を組んで流域を巡りました。
今週末は新聞に載せてもらった誘いを見て、さていったい何人の物好きさんが集まるでしょうか?
今回のコースは流域各所で見所をつまみ食いして回るという趣向です。
どれも面白いのですが、個人的には凝灰岩の露頭とクロスラミナ構造が気になっています。
さて、明日は程良く曇ってくれたら写真を撮りに一回りしてきましょう。
露頭や地層の写真は日射しが強いとよくわからない写真になってしまいますからね。(どこかの原子力発電所の断層の写真も日向で撮ったようでよくわからなかったそうですね。)


★そうそう、今日は薪ストーブ「カルシファー」の煙突掃除をしてすぐ焚けるようにしました。
(本当は煙突掃除は梅雨明け頃にしておきたかったのですが、この夏はちょっと元気がなかったので・・・)
そんなこんなで、今年はストーブの準備が随分遅くなってしまいましたが、この冬はきっととても寒くなると思います。
薪の節約のためにもギリギリまで我慢しますが、いよいよ焼き芋のシーズンです。

巡見のコースです。

このコース図は先月のガイド講座用に作った物ですが、今回は⑥と⑩あたりを少し詳しく見てみます。


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 00:22Comments(0)自然観察会

2013年09月23日

海の自然教室(真栄里)のお知らせ

環境省石垣自然保護管事務所主催の「海の自然教室(真栄里)」のお知らせです。
9月29日(日)8:30~12:00小雨決行・荒天時は予備日10月6日(日)13:00~16:30に延期。

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平成25年度美ら海自然観察会「海の自然教室(真栄里)」実施要領

1.行事名
美ら海自然観察会「海の自然教室(真栄里)」
2.主催等
主催:環境省石垣自然保護官事務所
協力:西表石垣国立公園パークボランティア連絡会
3.趣 旨
「海の熱帯林」と呼ばれ多種多様な生き物がすみ、豊かな恵みをもたらすサンゴ礁において、スノーケルの技術を身につけ、自然解説や生物観察などの自然とのふれあいを通じ、サンゴ礁の役割やその重要性、人間の生活とのつながり等の理解を深めてもらい、自然環境保全への関心を育むことを目的とする。

4.実施内容
日時:平成 25年9月29日(日)8:30~12:00小雨決行・荒天時は予備日に延期
予備日:10月6日(日)13:00~16:30
集合場所:国際サンゴ研究・モニタリングセンターレクチャー室(八島小学校の近く)
実施場所:真栄里海岸(石垣市真栄里)
募集対象:小学4年生以上
募集定員:20名
申し込み:電話または.. FAXにより氏名、年齢、住所、緊急連絡先を石垣自然保護官事務所(TEL:0980-82-4768FAX:0980-82-0279)宛に別紙申込・承諾書を提出し申し込む。
受付方法:別紙申込書をサンゴセンター HPに掲載するとともに、申込者に事務所で配付する。申込書は参加当日までに提出させ、健康チェックを行う。
費用:200円(保険料として、集合場所までの交通費は自己負担)
締め切り:平成25年9月26日(木)17:00まで(ただし、募集定員になり次第締め切り)
持ち物:飲み物(氷水等)、タオル、着替え、水着、帽子、メッシュバック等、ウェットスーツ・スノーケル・マスク・フィン等スノーケルセット(事前申し込みにより貸与可.. )、日焼け止め、常備薬


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 11:51Comments(0)自然観察会

2013年09月11日

バンナ公園Eゾーン自然観察会のお知らせ

★2020年の東京オリンピック開催が決まってしまいましたね・・・・・
タンクからの汚染水漏れどころか、原子炉の底が抜けて放射能垂れ流し状態なのに、総理大臣があんな大嘘つきでいいのかな?(「嘘つきは政治家の始まり」と子供の頃よく聞いたことを思い出しました。)
2020年まであと7年、次の大震災や大津波の心配もしないといけないはずなのに、オリンピックで舞い上がっていていいのか?
東京湾に大津波が押し寄せたらいったいどうなってしまうんだろう?
とはいえ、世の中というものは雰囲気で動くものですから、この勢いで消費税率も上がって、オリンピック特需と国土強靱化の公共工事ばらまき政策でバブルが始まり、旧石垣空港に自衛隊のオスプレイが駐屯することになってしまうんでしょうか?
そのうち「日本人は放射能に強い!」などとバカなことを言い出す御用学者も出てくるかもしれませんね。

★さて、前途に難の多きを感じる21世紀前半の今日この頃ですが、世の中の行く末を正しく見抜くために必要な社会観察の基本は自然観察からです。
今月も自然観察でいろんなことに気付いて見抜きましょう。

★先月はマレーシア疲れもあって、お休みさせていただきましたから、今月はバンナ公園でお気軽自然観察会+リーフクラフト教室という趣向でやってみようと思います。


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バンナ公園Eゾーン自然観察会のお知らせ
                 石垣島エコツーリズム協会会長 谷崎樹生     

異常に暑かった夏も8月末から9月初旬の台風15号と17号のおかげで北よりの涼しい風が吹いてホッと一息ついたところですが、ここに来てまた残暑がぶり返してきましたね。
それでも高い空の雲やそよ吹く風に秋の気配も感じられる季節になりました。

今月の自然観察会は、9月15日(日)~17日(火)にバンナ公園Eゾーンで行います。
この春リニューアルオープンしたEゾーンは、バンナ岳北西山麓の海抜10mから80mに遊具の広場、マウンテンバイクやローラースケートのコース、野球場や遊歩道に展望台まで整備され、変化に富んだ地形を楽しめるエリアです。

7月12日~13日の台風7号は久しぶりの強い台風でした。名蔵地区ではコンクリート製の電柱が何本も折れるほどの強風が吹きましたから、バンナ公園Eゾーンでもかなりの被害が出ました。あれから2ヶ月、台風のダメージから回復しつつある自然を観察するのも今回の観察会の一つの課題です。

全ての自然現象には理由がある訳ですから、木の生え方や樹形にも理由があるはずです。今回は台風や冬の季節風の影響を受けやすいEゾーンの自然観察を楽しみましょう。

朝10時にCゾーン北口駐車場に集まっていただいて車でEゾーンまで移動し、遊歩道を散策します。ハサミとカッターナイフを用意していただければ、リーフクラフト教室も楽しんでいただけます。

◆日時 集合場所 
9月15日(日)~17日(火) 午前10時~12時半 バンナ公園北口駐車場集合

◆雨天予備日は特に設けません。 

◆内容
北口駐車場からEゾーンに車で移動して、Eゾーン園内を歩きます。
コースは日によって、参加者の希望によって少しずつ変わります。
基本的に整備された遊歩道を歩きますから長袖長ズボンでスニーカーなどの歩きやすい靴でご参加下さい。
帽子やタオル、飲み物などもあった方がいいでしょう。
リーフクラフトを楽しみたい方は、軽食・ハサミ・カッターナイフもご準備下さい。

◆参加費は無料です。(保険は掛けませんから自己責任で参加してください。資料も準備しませんが、後日ブログ「自然日記」に簡単な説明を載せるかもしれません。)

◆申し込み・問い合わせは 090-6863-5039(谷崎)



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リーフクラフト教室 作品写真集




マレーシアでアブラヤシの葉を編んで魚や馬を作ってみました。
(石垣島にはアブラヤシは無さそうなので、クロツグやヤブランの葉で編んでいます。)



  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 02:05Comments(1)自然観察会

2013年07月10日

白水自然観察会 20130714-15 のご案内

★資料も保険も無しのお気軽自然観察会が続いたので、今月は真面目に三回以上下見をして資料も作って参加費100円以上でやろうと思っていたのですが、
台風7号が来そうです。
9日現在の予報では13日には通過しているようですが、暴風雨と川の増水で下見と本番ではすっかり様子が変わってしまっているかもしれません。
その他いろいろ個人的な事情もあって、今回もこのブログとメールで呼びかけるだけで、新聞に「誘い」は載せず、こっそり気軽にやってみようと思います。

(一応「誘い」を書いてはみたのですが、新聞に載せるには内容に少々問題がありそうなので、誰も見ていないこのブログでこっそり呼びかけることにしたのです。)

★空梅雨気味の梅雨が明けたとたんに強い通り雨が多くなって一息ついていたのですが、その後は巷でも「今年の夏は異常に暑い!」と話題になるほど強い日射しと湿った南風でうんざりするほど暑苦しい日が続いていました。
こんな空気は台風でリセットされないとどうにもならないだろうなぁと思っていたら、よりによって白水自然観察会の予定日に合わせて台風7号がやってきそうです。

★気象現象は時間的・空間的に辻褄が合うようになっているようで、空梅雨の後には大雨が降ったり、日本付近が異常に暑ければヨーロッパでは冷夏だとか、うだるような暑さが続いたら台風で大気の大規模な擾乱(じょうらん)が起こってリセットされるということになっているようです。
先の世界恐慌もみんなが「まだ大丈夫でしょう。」と思っている内に手遅れ状態になってしまった大混乱は、結局第二次世界大戦で世界がリセットされるまでどうしようもなかった訳です。
自然現象も社会現象もそんなところがよく似ていますね。「世にある人とすみかと、またかくのごとし」というわけです。

★ということで、世界恐慌のような大変な混乱はもはや避けられないと思っている私は、戦争でリセットというような最悪の結果だけはなんとしても避けたいと思っています。
が、どの国の指導者も力量不足で問題の解決に行き詰まっているようで、戦争の準備だけは着実に進められているようにしか見えないのです。

★さて、話は白水自然観察会でした・・・
先日完成した「アンパルガイドブック」でも紹介しましたが、名蔵川流域にはかつての海面変動の痕跡が各所に残っています。
白水谷の入口は海抜10m足らずですから、6000年前の縄文海進の頃は谷の入り口付近まで海が入り込んでいたはずです。
数十万年前の琉球サンゴ海時代には80mほど島が沈んでいたようですし、12万年ぐらい前には20mほどの海面上昇があったはずです。
名蔵川流域にはそんな度重なる海面変動の痕跡と思われる段丘が2~3段各所に見られます。

★本来海岸近くに育つはずのサガリバナやアダンなどの植物が、白水のような内陸部で見られるのも海面変動の証拠だと言えるでしょう。
白水谷の入口北側に海抜42mの小山があります。
この山はチャートの玉砂利を含んだ赤土の丘の上に厚さ5~6mほどの琉球石灰岩の塊が載っかった面白い構造になっています。
同じような琉球石灰岩の奇妙な分布は嵩田排水路南側の嵩田植物園内の段丘斜面やバンナ岳と前勢岳の間の川原山の谷付近にも見られます。いずれも海抜40m付近です。

★今回の観察会では白水川本流の中を歩いて遡り、石や植物に秘密を教えてもらいましょう。
渓流の中をゆっくり歩きながら観察し、観察しながら考えればいろんな真実が見えてくるものです。

★ところで、石垣市の水道水は県内でも有数の美味しい水です。
白水や真栄里ダムといった花崗岩地帯の水を、福岡の海の中道・西戸崎の砂丘の砂(石英砂)で緩速濾過法という方法でゆっくり濾過して、酸素をタップリ含んだ有機物の少ない水(渓流の水)を作っているからです。
だから石垣市の水道水は美味しいのです。

★竹富町では西表島の渓流の水を緩速濾過しています。西表島は八重山層群という石英砂が固まって出来た細粒砂岩の島で、源水の水質は花崗岩地帯の石垣島の源水と同じくらい良好ですが、残念なことに緩速濾過床にサンゴ砂(石灰質の砂)を使っているため浄水の味を落としています。

★とても美味しい石垣市の水道水ですが、硬度が低いので石鹸のぬめりが落ちにくいため、石灰岩地帯の地下水を混ぜて硬度を上げて配水しています。

★じつはとても美味しい石垣市の水道水には心配なことが一つだけあります。
風呂場の鏡やタイルやクロムメッキされた蛇口の表面に酸で拭いてもとれない白い曇りが付いてしまいます。
この白いシミはケイ酸カルシウムです。ケイ酸カルシウムは炭酸カルシウムと違って酸に溶けにくいのでコンパウンド(磨き粉)で削り落とすしか除去する方法はありません。
真夏の炎天下のベランダで、熱く焼けたコンクリートの上に蛇口から極わずかずつ水道水を流すと、たちまち蒸発して白いシャーベット状の残渣が残ることがあります。
特に夏場の渇水期に水道の使用量を抑えるため地下水を多めに混ぜている時がひどいようです。
これもケイ酸カルシウムを主成分とする蒸発残渣です。
おそらく石垣市の水道水に含まれるケイ酸カルシウムの濃度は異常に高くなることがあるのでしょう。

★高濃度のケイ酸カルシウムを含む水を飲み続けて健康に問題はないのか?
じつは、厚生労働省の水道水の水質基準にはケイ酸カルシウムの項目は有りません。
ケイ酸カルシウムには慢性毒性も急性毒性も無いということになっているからです。

★こんな報告書もあります。
http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy/hy-tuuchi-calciumsilicate.pdf
2007年に厚生労働省の食品安全委員会添加物専門調査会がまとめた報告書ですね。
(pdfファイルのURLの貼り付け方を間違っていたようなので、直しました。今度はちゃんと繋がるでしょう?)

何度も読んでみましたが、よく解りません。
ケイ酸カルシウムの毒性については、今まで問題にされたことはないし、国際機関やアメリカやEUでも安全性に問題無しとされているので、この報告書でも問題無しということにしておきましょう。」としか言っていない実に不思議な報告書だと思います。

ケイ酸マグネシウムについても同じような報告書があります。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/dl/s1225-19i.pdf

「同じような」というか、ほとんど同じですね。
書式が決まっていて、「ケイ酸カルシウム」を「ケイ酸マグネシウム」に置き換えただけの作文です。
ただ、興味深いことに、ケイ酸マグネシウムの場合は一日摂取許容量を設定する必要があるという結論になっています。

★水道水に関してもう一つ気になる情報があります。
南北大東島では海水を淡水化し、波照間島では塩分を含んだ地下水を淡水化して水道水としています。
淡水化装置の導入によって離島の水問題は解決されたかに見えましたが、南大東島では今でも飲み水や調理用水には天水を利用している人が多いそうです。
「海水を淡水化した水道水を飲むと血圧が高くなる。」と、心配している方も多いようです。

★淡水化装置の原理は逆浸透法といって水分子は通すが塩素イオンなどは通さない膜で濾過する方法です。
この装置を通る時に水にケイ酸イオンが溶け込んでケイ酸カルシウム濃度が高くなっているのかもしれませんね。
淡水化装置を導入している離島で、飲み水と健康に関する調査が必要だと思います。
ただし、南北大東島と波照間島では島民のルーツが全く異なるという点には留意せねばなりません。
南北大東島の島民は明治以降、主に八丈島から入植した方々ですが、波照間島の島民のルーツはおそらくミクロネシアなど南洋の島々だと思われます。
島民のルーツの違いがケイ酸カルシウムに対する反応に大きな差を生じさせるかもしれません。

★「白水自然観察会のご案内」のはずでしたが、いつものように話がとんでもない方向に発展というか、脱線してしまいました。
以前から気になっていたことをこの機会に整理して書き留めておきたかったのです。

★もし、飲料水中のケイ酸カルシウムやケイ酸マグネシウムがヒトの健康に重大な影響を与えるとすると、石垣島だけでなく全国各地の水道水が「飲用不適」ということになってしまいます。
厚生労働省があのような不思議な報告書をまとめたのには、なにか高度に政治的な意図があったのかもしれません。

★ところで「炭酸カルシウム」なら知ってるけど「ケイ酸カルシウム」って聞いたことないなぁ・・・という方も多いことでしょう。
だけどケイ酸カルシウムは意外と身近なところで使われています。
アパートのベランダの隣との仕切りに使われている「非常時には蹴破って避難して下さい」などと書かれている板がケイ酸カルシウムボード(ケイカル板)です。水にも火にも強いし日焼けもしないが意外ともろいのでベランダ仕切り板の使われている訳です。

★さて、肝心の白水自然観察会ですが、台風がさっさと通り過ぎてくれることを期待して、
7月14日(日)と7月15日(月)の二日間、午前10時から12時頃まで、同じコースで行います。
集合場所はわかりやすいようにバンナ公園北口駐車場です。10時集合です。
そこから車で移動して、途中で観るべき物を観て、白水ポンプ場からは歩きます。
安全な水量なら川の中も歩きますから滑りにくい履き物で、濡れてもいい服装で来てください。
タオルや着替えもあった方が良いでしょう。
小さな子供なら充分泳げる淵もあります。
申し込み・問い合わせは
090-6863-5039谷崎携帯かこのブログのメッセージで。
(メールアドレスをご存じの方はメールでもかまいません。)
今回も資料も保険も無し、参加料も無しのお気軽(状況によっては少しハードかも)自然観察会です。
台風前にあと二回ぐらいは下見ができるかもしれませんし、台風通過後にも一度は下見をしてみようと思っていますが、台風でえらいことになってしまっていたら8月に延期ということもあります。
  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 02:19Comments(0)自然観察会

2013年06月20日

2013/06/22~26 バンナ公園Cゾーン自然観察会のお知らせ

★しばらく更新を怠けている間にいつの間にかアクセス数が10万の大台に乗っていたようです。
10万人目がどこのどなたかは知りませんが、覗きに来てくれてありがとう。
これからも不定期・気まぐれに更新しますから、懲りずに見に来てください。

★先月の自然観察会GWスペシャルはちょっと欲張りすぎたようでややハードでしたね。
「観察会の資料などはあとでブログに載せます!」などと言っていましたが、載せたのはイシカブラガイの話だけ・・・・・
宿題はたまる一方です。

★あれから空梅雨気味で連日の炎天で、それでも外でしないといけない作業があって、30分作業しては30分休み、こまめに水分補給をしながら庭先農園の灌漑用水道工事などをしていました。
井戸水を利用して庭先農園に灌水チューブで水を撒くシステムと水道水のドライミストもどきで炎天下の庭先を涼しくするシステム作る工事に熱中症に怯えながら熱中していたんです。

完成したとたん雨が降り出し、台風まで接近して・・・・・人生とはそういうものなんでしょう。
(そうそう、井戸掘り物語や庭先農園の整備計画についてもそのうちまとめないといけないと思いながら・・・宿題は、たまるばかりです。)

★さて、空梅雨気味だった梅雨が明けたとたんに強いにわか雨が多くなり、台風まで来て降水量の帳尻合わせは出来たようですね。
今月の自然観察会はバンナ公園Cゾーン(石垣ダムや聖紫花の橋があるところ)で軽めにやってみようと思います。
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バンナ公園自然観察会のお知らせ
                 石垣島エコツーリズム協会会長 谷崎樹生     

空梅雨気味のまま梅雨が明けてしまい、クマゼミの鳴く真夏日が続いていましたが、台風4号のまとまった雨でホッと一息付けそうですね。

今月の自然観察会はバンナ公園です。
先月のGWスペシャルは少々ハードなコースが多かったので、今回は歩きやすいバンナ公園でやってみようと思います。
バンナ岳の麓を一周するように整備されたバンナ公園は遊歩道・トイレ・休憩所といった充実した施設が良く管理されていてジョギングやウォーキングをなさる方も多いようですが、もっとゆっくり歩いて時々立ち止まればもっといろんなものが見えてくるものです。
今回は、バンナ公園でも一番古いCゾーンで自然観察を楽しんでみようと思います。
北口駐車場から園内の車道や遊歩道を歩きながらみんなで面白い物をさがしてみましょう。
自然観察で大切なことは「気付くこと」です。
誰が見ても同じ風景の中にも、まだ誰にも気付かれていない秘密が潜んでいるものです。そんな自然の秘密を見付けにバンナ公園をいっしょに歩いてみましょう。

Cゾーンでは大昔の海岸線の名残や数十年前までヒトが森を利用していた痕跡、かつて栽培されその後逸出帰化した植物、造園の成功例と失敗例、食草と蜜源植物で蝶々を集めている蝶園など面白い物がたくさんみられると思います。

自然観察が初めての方でも、車椅子の方でも楽しめるコース設定もできます。
どうぞお気軽にご参加下さい。

◆日時 集合場所 
6月22日(土)~26日(水) 午前10時~12時 バンナ公園北口駐車場集合

◆雨天予備日は特に設けません。 

◆内容
北口駐車場からCゾーン園内を歩きます。
コースは日によって、参加者の希望によって少しずつ変わります。
基本的に整備された遊歩道を歩きますから長袖長ズボンでスニーカーなどの歩きやすい靴でご参加下さい。
帽子やタオル、飲み物などもあった方がいいでしょう。

◆参加費は無料です。(保険は掛けませんから自己責任で参加してください。資料も準備しませんが、後日このブログに簡単な説明を載せるかもしれません。)

◆申し込み・問い合わせは 090-6863-5039(谷崎)

  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 22:01Comments(0)自然観察会

2013年05月03日

自然観察会2013GWスペシャルのご案内

自然観察会GWスペシャルのご案内      
                         石垣島谷崎自然探察会 谷崎樹生

 自然観察という科学を生活の中に文化として根付かせようと、時々気まぐれに自然観察会をやっていますが、今年のGWスペシャルは、日替わりお気軽自然観察会です。
 普段何気なく目にしている風景の中にも無数の真実が潜んでいるものです。よく知っているつもりの場所にも、まだ気付かれていない秘密が隠れています。そんな隠された自然の真実や秘密に気付くことから自然観察は始まります。
 気がつかなければただの風景でしかなかった自然の中の、無数の真実のほんの一部にでも気づくことができれば、風景の見え方が違ってくるものです。そんな体験が島の文化の根っこにある自然を理解することに繋がっていくのだと思います。
 今回は、御願崎・川平石崎・前勢岳市民の森・野原崎を日替わりで回ります。
◆日時 集合場所 
5月4日(土)午前10時 御願崎灯台駐車場 
5月5日(日)午前10時 川平石崎一周線分岐点(シーサイドホテルを左に見て坂の上のT字路を左折し、少し行くと道が複雑に分岐するところです。)
5月6日(月)午後1時 バンナスカイライン南口駐車場 
5月7日(火)午前10時 伊野田漁港トイレ付近

◆雨天予備日は5月11日(土)で集合時刻は午後1時です。 

◆内容
5月4日は御願崎で4000万年前の火山灰が積もって出来た地形と海浜植生を観察します。風食地形や変形樹など風が作る風景がみどころです。
5日は川平石崎で4000万年前の噴火の跡(川平石崎火口群)を回ります。
6日は午前中にアンパルで別件の観察会があるので、こちらは午後からです。アンパル水系の水源の一つ、前勢岳市民の森を歩いてみましょう。
7日は平日ですが、平日でないと参加できない人のためにやります。東海岸の野原崎から玉取崎・野底岳にかけてはやはり4000万年前の火山地形です。野原崎では溶岩流や焼締まった凝灰岩など、御願崎や川平石崎とは違った火山地形が見られます。

日替わり観察場所を矢印で示してみました。
(5/4御願崎は赤・5/5川平石崎は黄色・5/6市民の森は緑・5/7野原崎は青)

一日だけの参加ももちろんできます。時間はいずれも二時間程度です。今回は資料も保険も無しのお気軽自然観察会ですから参加費は特に要りません。いっしょに自然散策を楽しみましょう。
申し込み・問い合わせは 090-6863-5039 (谷崎携帯) です。

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★5月6日(月、祭日)は、アンパルの自然を守る会主催の島村賞受賞者によるアンパル観察会。
午前9時、名蔵大橋駐車場集合です。
八重山商工高校生物部と真喜良小学校5年生の田渕鈴夏さんがアンパルをガイドします。

  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 05:44Comments(1)自然観察会

2013年04月24日

船浦湾干潟自然観察会のご案内

前の記事で予告しておいた「みんなで船浦湾干潟を観に行く会」の誘いができました。
初めての離島での自然観察会ということで、交通案内など非常にややこしくなっていますが、わからないことは電話・メール・メッセージで質問してください。
以下に「誘い」を貼り付けますが、文中赤字の部分はブログ用の書き込みです。

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アンパルの環境保全のお手本 船浦湾干潟の自然観察会                
                     アンパルの自然を守る会   谷崎樹生

 「アンパルの自然を守る会」では、アンパル水系流域での自然観察会やゴミ拾いなど様々な活動を行い、アンパルのマングローブ干潟とその周辺の環境保全について考えてきました。
 2005年にラムサール条約に登録され、2007年には国立公園に編入されたアンパルを今後どのような環境にしていくべきかを考える時、解りやすいお手本になりそうなのが西表島の「船浦湾干潟」です。
 川は森のスープの通り道ですから、河川水の程良い影響は海を豊かにしてくれるはずですが、アンパルでは大雨が降る度に赤土汚染が起こっています。陸からの良くない影響が強すぎるのでしょう。アンパルの干潟はほぼ同じ規模の船浦湾干潟と比べると生き物の少ない寂しい干潟になっています。
先月の名蔵湾干潟自然観察会では大雨直後の最悪の干潟の状況を観ていただきました(ホントにひどいもんでした。)が、その時「アンパルの将来は船浦湾干潟を目指すべきです。」とお話ししたところ(ちょっと口が滑ってしまった訳です)「是非船浦湾干潟を観てみたい。」というご要望が多かったので、今回「みんなで船浦湾干潟を観に行く会」を企画しました。
 この機会に生き物で溢れかえっている船浦湾の元気な干潟をいっしょに観に行きましょう!(石垣島の人だけでなく、西表の人も他の島の人も、観光客でも参加いただけます。小さなお子さんでもご年配の方でも歩ける安全な干潟です。ただし、日焼け・熱中症対策は万全に!)

日時 4月29日(月)13時船浦湾海中道路駐車場集合
    13時~15時   内側の干潟散策
    15時~16時半 外側の干潟散策
(船浦湾は1977年に開通した西表北岸道路の海中道路によって湾口を仕切られ、アンパルとよく似た地形になっています。海中道路中央部に橋があり、橋の東西に1カ所ずつボックスカルバートが入って暗渠になっており、計三カ所で外海と繋がっています。)
参加費:100円(資料代・保険料)(今回は谷崎主催じゃなく、アンパルの自然を守る会主催だから100円以上ではなく100円です。)
長靴か濡れても良い靴、帽子、タオル、飲み物、日焼け対策もよろしく。
現場付近にトイレは有りませんがレンタカーを一台確保してあります。(最寄りのトイレは船浦港に有ったはず。)

(ここからがややこしい交通案内です。)
石垣港から大原港・上原港経由の路線バスは以下の通り。
石垣発 9:40→バス大原港発10:30 船浦着11:24
石垣発 9:30→バス上原港発11:21 現地着11:30頃
石垣発11:00→バス上原港発13:16 現地着13:30頃★途中から合流可
★西表の路線バスはフリー乗降制で、一日乗車券は大人1000円子供500円です。(一日乗車券は車内で買えます。)
★スタッフは9:40石垣港発の大原行きと11:00石垣港発の上原行きに乗ります。
回数券が安上がりですから4/28までに申し込んでくだされば手配できます。
(団体割引より回数券の方が割安です。本来回数券は一人の人が何回も乗るのに使うものですが、みんなで分けて使うことも認められているそうです。安栄観光さんに電話して聞きました。)
申し込み・問い合わせ:谷崎・山崎の携帯(詳細下記)
アンパルと船浦湾干潟については、谷崎のブログ「自然日記」4/17の記事をご覧下さい。

★ 先発組、谷崎らスタッフが先発します。スタッフはレンタカーを利用しま
す。スタッフ以外はバスで利用です。フリー乗車券大人1,000円 小人500円。
(GW中ですからレンタカーはほぼ満車状態でしたが、やっと一台見つけました。)

集合 離島桟橋:9時20分 石垣発大原行:9時40分

★ 後発組 山崎が一緒に行きます。

集合 離島桟橋 10時40分  石垣発―上原行:11時

上原港―船浦湾海中道路間はバス、移動(490円!!)船浦の次のバス停がホテルパイヌヤマ前なので高くなってしまう。(フリー乗降制では次のバス停までの料金がかかるんですが、北岸にバス停は2カ所だけ・・・だから割高になるらしい。タクシーを予約できるならその方が便利かも)

注:上原便が欠航のときは後発組をなくします。先発組と全員一緒に大原経由で行き
ます。(どうせ帰りは大原港から船に乗るんだし、北風が強いと上原航路は欠航するからやっぱしはなから大原経由にしておくのがお勧めです。)

★ 13:00頃から船浦湾内側干潟観察 15:00頃から船浦湾外側干潟観察 
  16:55船浦通過のバスに海中道路から乗って→17:50大原港着
大原港発18:20―石垣港行

★ 参加希望者は先発希望=谷崎:090-6863-5039・後発希望=山崎090-6785-8692
に連絡してください。

(船)     回数券を利用予定です。参加希望者は前日までに連絡をください。 
(船・バスとも)中学生以上は大人料金、小学生は小人料金になります。
(船)     未就学幼児は大人1名様に付き幼児1名無料。
(バス)    未就学幼児は無料。
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★ややっこしくわかりにくい交通案内でしょう。
遭難者が出ないか心配です。
もし当日西表島で路頭に迷ってしまったら、谷崎に電話してくださればなんとかなるかも知れません。
  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 01:02Comments(0)自然観察会

2013年04月10日

名蔵湾干潟の自然観察会 2013年3月30日

春は何かと忙しく、一ヶ月以上ブログをほったらかしにしてしまいました。
それでも毎日数十件、時には百件を超すアクセスがあるので、ありがたいことだと思っています。

この春はやや少雨傾向でしたが、3月18日に記録的な大雨が降って、28日未明にも大雨が降り、干涸らびかけていた全てがすっかり潤いました。(少々潤いすぎです。ほどほどの潤いという訳にはいかないものでしょうか?「天の蛇口」を調節する「人工増雲」や「人工増雨」の技術開発は緊急の課題だと思うのですが、誰もやろうとしませんね。iPS細胞やダム建設よりこっちの方がよっぽど役に立つと思うんですがねぇ・・・興味がある方は2010年09月28日の記事「水と空気と植物」 http://yaeyamanature.ti-da.net/e3044328.html をどうぞ。)

「アンパルの自然を守る会」が3/30に、アンパルの砂嘴の外側の干潟の自然観察会をやるというので、3/28・29の午後、下見をしました。

28日は未明の大雨の影響で、名蔵川は赤土で茶色く濁った水を名蔵湾に吐き出しておりました。
河口近くの干潟の表面は赤土の泥で覆われ大変なことになっていましたが、南下して河口から離れるほどに泥の影響も少なくなって、沖の海草藻場では、澄んだ水の中にコモンガニやソデカラッパを見つけることができました。

それにしても生物が少ない・・・お天気の影響もあるのでしょうが、捜さないと見つからないほど寂しい干潟です。
やはり陸からの良くない影響が強すぎるのでしょう。

今回の観察会のテーマは「アンパルは何を目指すべきなのか?」ということにしようと勝手に決めました。
「規模と地形がアンパルとよく似ていて、陸側の環境が比較的良いので干潟には生物が溢れかえっている」そんな場所は近くにありませんかと考えてみたら、西表島の「船浦湾」のことを思い出しました。
あそこは海中道路で湾奥が仕切られています。アンパルの砂嘴が船浦湾では海中道路というわけです。
最近は西表になかなか行く機会がなくて、船浦湾の干潟にも随分御無沙汰していますが、きっとお変わりなく生き物たちで賑やかなことでしょう。

さて、そんな船浦湾のことを思いながら名蔵湾干潟観察会をやりました。
変わりやすいお天気で心配でしたが観察会中は雨も降らず、薄日も差して、沖の海草藻場ではソデカラッパやコモンガニ、ヒトヅラハリセンボンまで観ることができました。
砂泥干潟では、カスリモミジガイというヒトデをひっくり返して起き上がる様子を観察したり、クネクネ続く這い跡の端っこをシャベルで穿ってイソギンチャクを背負ったタケノコカニモリガイを捜してみたり、ホウシュノタマガイと二枚貝のバトルを観察したりしました。

観察会用に資料を作っていたのですが、いつものように当日の午前中に仕上げるという「時間の有効活用」をしすぎて、プリンターの不調で印刷できず、不発に終わったので、以下にサムネイルで貼り付けておきます。
いかにも手抜きの資料ですが、その分このブログで補います。

ソデカラッパはアンパルヌミダガーマユンタの中では配膳係の船浦蟹です。
繊細な左手で巻き貝の殻を抱えて、缶切りのようなゴツイ右手のハサミで殻をバキバキと切り裂いて肉を食べるカニです。
コモンガニは脚が全部ガザミの後ろ脚のように平たくなっていて、泳いだり素早く砂に潜ることができます。
捕まえるとハサミと口元の殻の表面をこすり合わせてギチギチキイキイ鳴くのでユンタの中では笛吹係の百日咳蟹です。
資料の2ページ目には友人のY君謹製の「サルでもわかる海草一発検索表」を付けておきましたが、今回は使うチャンスがありませんでした・・・

さて、観察会の本番ではヤドカリの雄がメスが入った殻をつかんで引きずって歩いているのが観られたり、コモンガニの雄が小柄な雌のハサミを挟んで連れ歩いている様子も観察できました。

右側のデカイ雄が左側の小柄な雌の左手を挟んで「離さないぞ!」と言っているようです。(「放さないぞ!」かな)
この時の雌は脱皮したてのソフトシェルクラブでしたが雄は優しくしっかりと手を繋いでおりました。
裏返しても離れません!

コモンガニは雌も腹部(いわゆる「ふんどし」の部分)が細めですから、一見どちらも雄のように見えますが、雌の方がやや幅広のふんどしをしていますね。

前日・前々日の下見の時にもコモンガニはたくさん観察できましたが、ペアを作っているのはいませんでしたが、本番当日はほとんどのコモンガニがペアを作っていました。
これはもちろん繁殖のための抱接の前段階の行動です。
雌がその気になるまで連れ回すというかなり強引なやり方ですが、雌は雌で連れ回されながら、それだけの体力がある雄かどうか見極めているのでしょう。

さて、観察会の途中で何度も「40年以上前のアンパルは干潟の砂も白くて生き物で溢れかえっていたようです。ちょうど西表島の船浦湾のような環境だったのだと思います。アンパルの未来は、流域の環境保全に努めて、船浦湾を目指すべきでしょう。」と言ってしまったので、今月末にはみんなで誘い合って「船浦湾を観に行く会」をすることになりました。
詳しい日程が決まったらこのブログでも紹介しますね。


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 11:36Comments(0)自然観察会

2012年06月06日

アンパル自然観察会(濁流を渡る難民?)

6月3日のアンパル自然観察会はなかなか面白いものになりました。
普段は自分が講師を務める観察会では写真を撮る余裕はほとんど無いのですが、今回は名蔵川の中州の南側の本流を渡ったところで面白い写真が撮れました。

数日前の大雨の影響が残っていたようで、下見の時には底まで見えた透明な川の水が濁っていました。
おまけに下見の時より水量が多く、水深もやや深くなっておりました。
下見の時は、「膝まで濡れるから長靴は水没するな」と思っていましたが、当日は膝上まで濡れました。
それでも流れは緩やかでワニやピラニアやデンキウナギもいませんから、危険は無いと判断して本流を渡ることにしたのです。
対岸に渡って振り返ると、そこには以前どこかで見たような光景が・・・というわけで、思わず写真を撮ってしまったのでした。


これは、ベトナム戦争の時、米軍の爆撃を避けて濁流を渡って安全地帯に逃げる難民の写真ですね。
「安全への逃避」というタイトルだったと思います。
お母さんも子供達も必死の形相です。

それに引き替えアンパル自然観察会の濁流を渡る難民達のなんと楽しそうなことか・・・
みんな笑っていますね。
ゴーグルを持っている用意の良い子供もいました。
ちょっとしたスリルも味わえた、なかなかゆかいな観察会ではありました。

たまにはこんなのもいいでしょう。

(参加者や環境省の人から叱られるかと思っていましたが、今のところおとがめ無しです。)  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 23:10Comments(0)自然観察会

2012年06月02日

西表石垣国立公園40周年記念アンパル自然観察会

★6/3に西表石垣国立公園40周年記念の「アンパル自然観察会」があります。
「誘い」の新聞掲載が間に合わないようですので、谷崎からもメールでお知らせします。
この週末は何かとイベントが多いようですが、時間と興味と元気のある方は来てください。

★申し込みは環境省石垣自然保護管事務所に電話↓で。(携帯電話の方がよろしいかと思います。)

★干潟やマングローブ湿地という環境は時間とともに変化するものです。
最近の数十年では土地改良など陸域の環境の大規模な改変の影響もあって、大量の土砂が流れ込んだアンパルでは地形も植生もずいぶん変わったようです。
今回の観察会では「移ろいゆくマングローブ湿地」という微妙な環境について見てみようと思っています。

★帽子・飲み物・濡れてもよい靴(長靴は水没します)・手足を洗う水・参加費100円を持って、6月3日(日)11時名蔵大橋北駐車場集合です。

★40周年と言っても石垣島のアンパルが国立公園に編入されたのは5年前2007年8月1日のことですが・・・まあいいでしょう。

★アンパルでの自然観察会は、少々マンネリ気味になっていますので、40周年記念ということで、「年月の経過とともに環境がどのように変化しているのか」切り口でアンパルの自然を覗いてみることにしました。
1977年と2002年の空中写真があったので、25年間でどこがどう変わったのか?これからどうなっていこうとしているのか?観ていきましょう。


1977年のアンパル全景です。
マングローブ林が少なく、干潟の部分がずいぶんすいていますね。歩きやすそうですが、澪筋は少々深そうです。干潟の砂の色も今よりは白かったそうです。

2002年のアンパル全景です。
名蔵湾には最近話題になった沈水カルストという海底地形が見られます。
このような海底地形は石垣島では珍しいものではなく、崎枝湾・底地湾・川平湾、それから伊土名から野底あたりの海底でも見られます。
比較しやすいようにアンパル付近を拡大してみましょう。


アンパルで一番環境の変化が激しかった所はたぶん本流の中州でしょう。

1977年の中州付近です。
これが2002年には

こうなりました。
本流が中州の南側に蛇行している様子が判りますね。

中州だけを詳しく見てみると、

1977年には中州にはほとんど木は生えておらず、ソナレシバというイネ科植物の草原だったようです。
それが25年後には、

ヤエヤマヒルギ・オヒルギ・シマシラキが多くなり、イボタクサギやモクマオウまで生えています。

★今回の観察会では干潟の生物観察だけでなく、本流の蛇行による環境の変化にも注目してみようと思っています。

★以下は環境省の方の作文です。
申し込み締め切りが本日6月2日(土)正午までとなっていますが、興味のある方は、
担当者(仲本君)の携帯電話090-5287-6119に問い合わせてみてください。
(アンパル干潟は誰でも入れますから、通りすがりを装ってコッソリ・・・という手もあります。ただし資料はもらえません。)

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【タイトル】
名蔵アンパル干潟で生き物を観察しよう!

【本文】
梅雨の時期も終わりに近づき、生き物たちが活発的に動き出す夏本番がやってこようとしています。名蔵アンパルの干潟は、いろいろな動物や植物の宝庫で、特にマングローブ林は魚やエビ・カニ・貝等の繁殖場所にもなっていることから、幼生のゆりかごとも呼ばれています。底生生物も数多く生息しているので、水鳥たちにとって絶好の餌場になっており、沢山の水鳥たちが観察出来るとても貴重な場所です。このことから、ラムサール条約(正式名称:特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録されている湿地で、西表石垣国立公園の特別地域にも指定されています。

今年は、西表石垣国立公園の指定から40周年をむかえました。アンパルの自然が40年前と今ではどのくらい変わったのか当時の写真や現地をご覧いただき、生き物や干潟の環境の変化について観察したいと思います。干潟の土を掘ってみると、灰色をした泥や細かな砂が出てきます。それは街や畑から流れ出した赤土等が堆積してできたものです。このように干潟は川の水をきれいにして、なるべく海に影響を与えないような機能を持っています。ほかにも、私たちにとっても重要な機能を果たしてくれています。多くの方に干潟環境の大切さを知っていただき、多くの生き物にふれ、楽しんでいただきたいと考えておりますので、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。

参加を希望される方は環境省石垣自然保護官事務所まで電話またはFAXでお申し込み下さい。

(以下、伝達情報)
【とき】平成24年6月3日(日)11時30分~14時00分
(11時00分集合、昼食は事前にお取り下さい)
【ところ】 名蔵アンパル:名蔵大橋北側駐車場集合
【講師】 谷崎 樹生(西表石垣国立公園パークボランティア)
【参加料】100円(保険料):当日回収
【定員】30名(定員になり次第締め切り)
【対象】小学生以上(小学生の参加は保護者同伴)
【服装】濡れても良い服装、マリンブーツ等濡れてもよい靴を履いて集合して下さい。
【持ち物】帽子、着替え、飲み物、タオル、履き替え用の靴、手洗用の水(ペットボトル等)
【荒天時】当日朝8時30分までに判断し、延期の場合は参加者に連絡します。
【申込先】環境省石垣自然保護官事務所(担当:本田、仲本)
電話 82-4768 FAX 82-0279
携帯電話090-5287-6119(仲本)
受付時間 携帯対応は 6月2日(土) 正午まで

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★観察会の資料も付けておきますね。

  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 07:52Comments(0)自然観察会

2012年03月04日

2012サンゴウィークやいま村

石垣島では、3月5日の「サンゴの日」を含めた一週間をサンゴウィークと設定し、いろんなイベントが催されています。http://sango-ishigaki.jp/
「さんご礁の保全・エコ/グリーンツーリズムの普及や次世代の人材育成などを含む、石垣島が世界に誇る大自然と観光産業の調和した新たな観光メニュー創出を目的としたイベント」だそうです。

ちょっと解りにくい文ですが、「新たな観光メニュー」には、「さんご礁の保全」と「エコツーリズムとグリーンツーリズムの普及」と、「次世代の人材育成など」が含まれるということなんでしょうか?

それはそれとして、今回初めて、私が数年前から個人的に楽しんでいる「フクギの防風林作り」を自然観察会とセットにして「やいま村」でやってくれ、という依頼がありました。
「やいま村」は、アンパルのマングローブ湿地の北側の段丘斜面林とその上の段丘面に広がる広大な観光施設です。
その施設内で自然観察をやってから芝生の広場の端っこに5年ほど前に植えられたオウギバショウの列の外側にフクギの防風林を作ろうという訳です。
面白そうな話なので乗ってみることにしました。

現場はアメリカハマグルマで覆われていましたが、重機を入れて軽く整地されていました。

右手前のオウギバショウはごく最近植えられたもので、その奥のは5年前に植えられたものだそうです。
オウギバショウは草ですから生長が早く、手っ取り早く防風効果を期待するには良いのですが、問題はこれからです。
株元から出た子株は向きが不揃いで、放っておくと大変なことになってしまいます。親株も幹が棒立ちしてしまうので、将来撤去するのも大変でしょう。
アメリカハマグルマもアレロパシーが強そうな植物なので、そんな環境でも私のやり方でフクギの防風林ができるのか、興味があったので試してみた訳です。

重機で軽くアメリカハマグルマが剥がされただけの状態だったので、

二時間ほど鎌と熊手で整理しました。

私のやり方ではフクギは種子で植え付けるのですが、それでは絵にならないので苗木も植えねばなりません。(穴掘りが結構大変なんだけどね。)



1時間半ほどかかってカナテコで粘土質の土をほぐし、穴掘り機で20コの穴を掘りました。(ここまで本番前日の仕事です。)


普段参加費100円以上(保険料込み)で自然観察会をやっている私は、今回の参加費1500円という企画では人は集まらないでしょうと思っていたのですが、奇特な方もいるもので集まりました。(やいま村の入村料大人840円込みの料金ですからそんなもんでしょうか・・・)

フクギの種子は去年の夏集めてあったものです。長期保存が難しいのでそろそろ植えてしまわないといけません。水に浸けて眠っている種子を起こしてから植え付けます。


マングローブ湿地まで下る斜面林の中の遊歩道に先日の寒冷前線の通過で倒れた木がありました。
立ち枯れた木にトウヅルモドキが盛大に絡まって雨の重みと風で倒れてしまったんでしょう。


1時間半の観察会の後植樹をしました。

私も一本植えさせていただきましたが、

フクギは直根性ですから苗木ではなく種子で植えるのが基本です。
苗木と苗木の間にこれくらいたくさんの種子を適当に散らして浅く埋めます。

フクギの苗木は20本、苗木の間隔は60~70㎝、その間に種子を植え、さらに木陰を作ってくれるオオイワガネの苗木を2m間隔で植え付け、ソルゴーの種子を筋蒔きにして今回の作業は完了です。

今回のイベント用に作った資料がこれです。
農地防風林網で海岸林から河畔林・斜面林・山地林を繋ぐ緑の回廊のイメージ図を描いてみました。

フクギの農地防風林作りの意義とその方法についてもまとめておきました。

字が小さくて読めないようなので、以下にテキストで載せておきます。

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緑の回廊で繋ぐ山と海
土地改良という名の農地開発が進められた石垣島では、平地林は今やほとんど残っていません。
森は急傾斜地や河畔・海岸沿いなどに見られるだけになってしまいました。
山は森に覆われていますが、山麓には牧草地やパイナップル畑が這い登り、サトウキビ畑や水田などの農耕地が山地林、斜面林、河畔林、海岸林の連続性を断ち切っています。

私は、島中の畑をフクギの防風林で囲み、斜面林や河畔林と繋いで、山地林から海岸林まで連なる緑の回廊のネットワークを島中に張り巡らせて、島の風景を一変させたいのです。

防風林の減風効果領域は、控え目に見ても、風下側で防風林の樹高の15倍、風上側でも5倍に及びます。
樹高5mのフクギの防風林が完成すれば、風上側25mから風下側75mまで、実に100mもの広い範囲で、地表部を吹く風を弱めることができるのです。

防風林には、作物を風害や塩害から守ることの他にも、表土の飛散を押さえ、地温の上昇や土壌の乾燥の防止など、様々な効果が期待できます。
そしてそれは、即ち、土壌の保水力を高め、農地の生産性を高めることにつながるのです。

石垣島のように、旱魃が起こりやすい雨の降り方をするところでは「水さえあれば・・・」と、よく言われますが、水を撒くことより、土壌の保水力を高めるために土壌環境を改善することの方が重要なのです。
そのためにも、フクギの防風林網で、島中の畑を囲ってしまいたいのです。

島中の農地を囲うフクギの農地防風林のネットワークが、文字通り網の目のように島中を覆い尽くす、そんな風景を20年後には実現させるつもりです。
こうすることで土地生産性は飛躍的に向上し、環境の多様性も高まってより安定した環境が作られるはずです。

まったく新しく、とても簡単なフクギの農地防風林作り
(手間はかかりません、ただし時間はかかります。)

1.梅雨時にオオイワガネのタネを蒔き、苗作りを始める。 
2.夏の間にフクギの種子を集めておく。          
3.農地の周りに幅2mの土地を確保する。        
4.9月頃、草刈り機の刃の幅で三本の裸地を作る。
5.雨が降る前に、両側の列にソルゴーの種子を蒔く。
6.ソルゴーが生え揃ったら真ん中の列にフクギの種子を蜜に植え付ける。
7.ソルゴーの列の内側に2m間隔でオオイワガネの苗を植え付ける。
8.翌年の夏は草藪の中でフクギの実生苗とオオイワガネの幼木が育つ。
9.二年目の春には樹高2mのオオイワガネが木陰を作る。
10.オオイワガネの木陰では雑草は弱り、フクギの幼木は元気に育つ。

★草刈りをするのは最初の一回だけ、二年目の夏にはフクギの株間が空いているところにタネを植え付ける。
★最短でも5年間はフクギの幼木は木陰で育てる。
★フクギの若木がオオイワガネの樹冠を突き抜けるほど充分育ったら、徐々にオオイワガネの枝を刈り込み、最終的には撤去する。
★播種から20年で樹高5mを目指す。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★この方法のフクギの農地防風林作りを今年から島中で流行らせようと思っています。
夏の間にフクギの種子を集め、オオイワガネの苗作りに励み、9月には畑の周りにソルゴーを蒔いて、ソルゴーの防風帯ができたらその間にフクギの種子とオオイワガネの苗を植え付けるという手順になります。
★この方法の一番の問題点は、最初の1~2年は見苦しい草藪の中に埋もれるように、フクギの実生苗とオオイワガネの幼木が育つというところですね。
二年間我慢して放って置いてくれれば、必ずオオイワガネ君が立派に育って木陰を造り、雑草の暴走を治めて新しい秩序を作ってくれます。
★「フクギの農地防風林で畑を囲みたい」という農家を募集しています。
ただし、二年間草藪を我慢できる方、そして、最低でも五年間は管理を任せて下さる方に限ります。


  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 15:45Comments(0)自然観察会

2011年09月12日

海岸林ツアー

9/7は、「アンパルの保全と賢明な利用を進める連絡会」(略称:アンパル連絡会)主催の「海岸林見学ツアー」の案内でした。
13:30から17:00まで、市役所のバスでアンパル連絡会のメンバーと市のスタッフ、20人ほどで石垣島の西側半分を時計回りに回って、海岸林や農地防風林の造林地とそのお手本とすべき海岸林を見て回りました。

市役所から西へ、①②はアンパル、③④は崎枝南、⑤は通称ウガン崎マリンビーチ、⑥は県指定天然記念物ネバルウタキの海岸林、トンネルを通って、⑦は磯辺の農地防風林、というコースです。

いつもの観察会のように、資料を付けておきます。サムネイルをクリックすると大きく表示されます。

(ちょっとサムネイルの扱いに慣れていないので、表示が大きすぎるかもしれませんが、小さすぎて読めないよりはましでしょう。)

1枚目と2枚目は観察ポイントの解説と位置図です。
造林地にはその事業年度・規模・事業費・樹種・本数のデータも付けておきました。
せっかく役所からデータをいただいたので、ちょっと計算して、
一本あたり、1mあたりの事業費を算出してみました。
⑦の磯辺地区農地防風林では、「23913円/本」という驚くべき値がでていますが、これは、他所より大きめの80㎝苗を使っているからなんでしょう。
もちろん苗木一本の値段ではなく、防風ネットや防風柵、防草シートの施工を含めた総事業費を苗木の本数で割った値です。

3枚目と4枚目は、2003年に通称ウガン崎マリンビーチで海岸林造林事業の計画が持ち上がったとき、ウミガメの産卵上陸に関して県の担当者から相談を受けたので、どうせ海岸林を作るなら、まともな物を作ってもらいたくてちょっと頑張ってまとめた意見書です。
2003年に意見書を提出しておいたら2007年の事業にずいぶん反映されて、初めての多種混植が行われました。

さて、観察ポイントを何カ所か写真で紹介しましょう。

アンパル名蔵小橋南側の2010年度に植えられた所です。
ここには、アカテツ・テリハボク・ハスノハギリ・クロヨナ・フクギの30㎝苗が植えられ、防風ネットで囲われ、防草シートが敷き詰められています。
既にずいぶん雑草が茂っていますが、ススキやナピアグラス・ギンネムなどの背の高くなる雑草だけを計画的に駆除してやれば順調に育つでしょう。

30㎝苗の間隔は1m、防草シートもしっかり敷き詰められていますが、周りには木立があり、風除けになっていますから防風ネットは省いてもよいところが多そうです。
その分の予算でもっと苗木の数を増やせば良かったんじゃないかと思います。


ここは通称「ウガン崎マリンビーチ」、2007年に杉丸太の防風柵と防風ネットで守られた区画にクサトベラ・モンパノキ・アダン・テリハボク・アカテツ・クロヨナ・フクギ・コバテイシと8種類も混ぜて植えられています。しかも海側の区画には潮風に特に強いクサトベラ・モンパノキ・アダン、陸側にはその他の樹種が混植されています。
この写真は陸側からのものですが、防風ネットで囲われ、海側には杉丸太の防風柵も見えますね。
浜に出る通路も車が通れないように、風が吹き抜けないように、細く曲がりくねっています。

海側からはこんな感じ。

グンバイヒルガオ帯の中には漂着種子から発芽したハマゴウやハマユウ、アダンの幼木まで育ってきています。
その向こうには防風柵と防風ネットで守られた植樹帯で4年前に植えられた苗木が元気に育っています。今後は、防風ネットや防風柵をいつどのように撤去するかが問題ですね。一気に全部撤去ではなく、少しずつ様子を見ながら段階的に撤去していくのがいいでしょう。
過密に育った木の間引きもせねばならないでしょう。おそらくこのような多種混植による海岸林の再生は沖縄では初めてでしょうから今後が楽しみです。

そんな植樹帯の陸側に背の高いテリハボクの木立が見えますが、ずいぶん風傷みしています。テリハボクは海岸林のメンバーではありますが、琉球王朝時代にフィリピンから持ち込まれた外来種で、意外と風には弱いものです。
ここにこんな樹高の高いテリハボクがあるということは、かつては充分な風除けがあったということなんでしょう。この海岸の昔の環境について、詳しいことは2003年の意見書を見て下さい。
やがて海側の植樹帯の木々が育てば、テリハボクの大木も本来の姿に戻るでしょう。

最後はネバル御嶽の海岸林の北の海岸の風景です。

2001年には砂がたっぷりあって海浜植物帯もよく茂っていました。モクマオウの大木まで育つくらい安定した砂丘でしたが、数年後の台風で浜の砂がゴッソリ無くなりモクマオウの根元では1mほども砂が減ってしまったようです。

今では根上がりモクマオウの立ち枯れ株が残っているだけです。

海水温が高めで海水が膨張しているからでしょうか、黒潮の暖水渦の影響なのでしょうか、近年石垣島付近の海水面は高めになっています。台風や季節風で一夜にして海岸の地形が一変してしまうこともよくあります。
海岸に人工構築物が全く無いところでもこのような海岸侵食が起こりうるわけですから、消波ブロックの投入や離岸堤の設置といったちからわざでなんとかしようなどと思ってはいけませんね。
一夜にしてゴッソリ持って行かれてしまった浜の砂が、一夜にして元に戻ってしまうことだってあるんですからね。

さて今回の海岸林ツアーは「アンパルの海岸林を今後どのように保全していくべきか」ということを考えるための見学会でした。
バスの中でも島の地史や地形・地質・土壌・植生などいろんなお話をしましたが、ツアーに参加してくれた方々が私の話をどのように受け止めて活かして下さるか、大いに期待しているところです。




  


Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 22:08Comments(0)自然観察会