先日芝刈り屑でマルチングしたフクギの防風林予定地ですが、
秋までシットリ土壌でミミズに活躍していただいて、フンワリした良い土を作ってもらえるように、1m間隔で杭を打ってしっかり囲ってみました。
緑色の芝刈り屑も十日あまりですっかり枯れ草色になって馴染んでいます。
木工所でもらってきた廃材の杭で作った「防護柵」で囲ってみました。
芝刈り屑は公園からもらってきたゴミですね。
お金をかけずにちょっとこまめに働いて、あっちであまっている物をこっちに持ってくるだけで、後は時間をかけて雨とお日様とミミズや微生物に任せるだけです。
木を育てるのではなく、木が育ちやすい環境を整えるのが私の仕事です。
1m間隔の杭は廃材ですから長さも不揃いで、あんまり格好の良いものではありませんが、とりあえずこれだけやっておけば大丈夫でしょう。
秋にオオイワガネの苗木とフクギの種子を植える時には白い荷造り紐でも張って囲ってやろうと思っています。
オオイワガネは生長の速い植物ですから二年も経てば防護柵は必要無くなるはず。
茶畑の様にオオイワガネがコンモリ育ってアーケード状の木陰を作ってくれるはずです。
そのアーケードの中でフクギの赤ちゃん達が5年間日陰者として育つわけです。
オオイワガネのアレロパシーが気になっていたので大きなオオイワガネの木陰でフクギの発芽実験やってみたら、問題なく発芽しました。たぶん大丈夫なんでしょう。(アレロパシーというのは植物が体表から化学物質を分泌して他の植物の生長を阻害したり種子の発芽を押さえ込んだりする作用です。以前紹介した「リュウキュウマツ vs ガジュマル」でリュウキュウマツがガジュマルを殺してしまったのもアレロパシーです。
http://yaeyamanature.ti-da.net/e2609887.html)
ところで、マルチング資材ですが、いつまでも公園の芝刈り屑だけに頼ってはおれません。
この方法でのフクギの農地防風林作りが流行するとマルチング資材が不足するのは必至です。
エンジンチッパーを軽トラックに載せて島中どこにでも出張できる「移動チッピングサービス」といったシステムが必要になってくるはずです。
チップにするべき材料はナピアグラスやギンネムやススキなど、島中にいくらでもあるのですからこれを利用しない手はないでしょう。
残念なことに、このような雑草は伐採されたら厄介なゴミとして捨てられたりクリーンセンター(市のゴミ焼却処理場)で燃やされているのが現状です。
クリーンセンターの焼却炉の投入口には強力なチッパーが付いていて、かなり太い木の幹でも粉砕して焼却できるようになっていますが、残念なことにチップを利用できるような構造にはなっていません。
どんな雑草でも植物は、太陽エネルギーを固定した「太陽の缶詰」なのですから、無駄に捨てたり燃やしたりせず、水と二酸化炭素と窒素ガスになる前に、もう一仕事させるべきだと思います。
私たちヒトという動物の未来は、植物たちと巧く付き合っていくことにしか残されていないようです。
植物はヒトを絶滅から救う「防護柵」・・・・・というお話でした。(「策」かな?)