2014年10月帰省 平等院見学

谷崎 樹生 (たにざき しげお)

2014年11月27日 01:59

三ヶ月ぶりのブログ更新です。
「毎日覗きに来てやっているのに、いったい何をしているんだ!」という読者の皆さんのつぶやきが聞こえてくるような毎日でしたが、何をやっていたのかは最後にお話しいたしましょう。

10月1日から8日まで大阪の実家に帰省しました。
ちょうど関東にいる弟も帰っていたので、母と三人で修復を終えたばかりの平等院鳳凰堂を見に行ってきました。


平等院には小学生か中学生の頃だったと思いますが、春の遠足で一度だけ行ったことがありました。
鳳凰堂は十円銅貨のデザインで有名ですが、


あの頃初めて見た鳳凰堂の印象は「ホコリっぽくて汚いし、池の水も澱んでいて極楽浄土とはほど遠いイメージ」でした。
今回修復工事が終わった鳳凰堂はきれいに塗り直され、新築当時の姿が復元されたようです。(創建当時は南北の翼堂の端っこは池の上に出て「釣殿」のような構造になっていたそうです。)
池の水は相変わらず澱んでいましたが、エアレーションもされているようで、少しは水質も改善されたのでしょうか?

鳳凰堂は東向きに建てられていて朝日が阿弥陀如来座像のお顔に当たるようになっていると言われていますが、地図をよく見ると真東向きではなくやや北に振れています。
春分と秋分の日の出に合わせたのかな?と思って、「日の出日の入りマップ」http://hinode.pics/ で調べてみたら、
4月2日と9月11日の日の出の方向でした。微妙なズレは誤差の範囲なのか、1052年の創建当時は彼岸の日の出にピッタリ合っていたのか?よくわかりません。

阿弥陀様のお顔が見えるよう格子戸に丸い穴が開けられていますね。

鳳凰堂の内部見学には別料金が要ったし待ち時間も長かったので、パスして鳳翔館という博物館のようなものの展示物を見学してきました。
(鳳翔館の中には鳳凰堂の内装や外装の装飾品の本物が展示されていますし、釣り鐘も本物はここに展示されています。鳳凰堂中央部の阿弥陀堂の内部も実物大のレプリカが展示されています。)
鳳翔館には見るべきものがたくさんありましたが、展示物の説明が少々物足りないものでした。
雰囲気はなかなか良いんですけどねぇ。

ところで、修復なった鳳凰堂ですが、きれいに塗り直されてはいたのですが、中央部の阿弥陀堂の柱や壁面だけは修復されていませんでした。

どうやら剥落の激しい壁画があるので塗りつぶせなかったようです。

別料金を払って鳳凰堂内部の見学コースに参加すれば詳しい事情が聞けたのかもしれませんが、時間がなかったので阿字池の周りをうろついて鳳翔館を見学して帰った訳です。

ちょっと気になったのが、鳳凰堂全体の構造です。
全体が一つながりの構造ではなく、阿弥陀堂の南北に翼堂、西側には尾堂というふうに、四つに分割されているようです。


土台の高さも建物の重さも違うこんな細長い建物が一体構造だと、不等沈下や地震の時の揺れ方の違いでこんなに長持ちしなかったでしょうね。
(ところで二階部分は何のためのものなんでしょう?)
周りを池で囲んだのも火災を防ぐ効果があったようです。

その阿字池の南西側に気になる六角堂がありましたが、説明板など一切見あたらず、入口でいただいたパンフレットにもこの六角堂のことは載っていませんでした。


ただ、この六角堂の雰囲気は子供の頃見た鳳凰堂のそれと同じで、妙に古びてホコリっぽく、塗装も剥げて時代が付いています。柱にはあらぬ方向を向いたほぞ穴が開いているのでたぶん古材で作った物なんでしょう。


後日調べてみたら、この六角堂は戦後・昭和25年の大修理の時に出た廃材で作った物だそうです。
こんな説明がありました。
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六角堂が作られたのは、昭和25年からの鳳凰堂大修理のときです。それにしてはかなり古そうな感じがしますが、
それもそのはず。六角堂は、鳳凰堂が解体修理された
ときに交換された部材の中で、まだ使えるものを集めて
作られたからです。庭園がよく見渡せる六角堂は、
少し 休憩するのにちょうどいい憩いの場所になっています。

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若手宮大工の技術研修のため作られたのかもしれませんね。
だけど、そんな貴重な古材を使って造った建物ならちゃんと説明板を立てて紹介するべきなのに、そうしていないということは・・・・・
あまり触れられたくない過去なのかもしれませんね。


平等院の次は大津の三井寺に行こうということになったのですが、途中で雨が激しくなってきたので近江大橋を渡って帰路につきました。

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ところで、8月以来ブログの更新が3ヶ月ほど止まっていたのには訳があります。
最近あまりパソコンを開かなくなってしまいました。
と言ってもスマートホンで間に合わせているという訳でもなく、
実は、8月から始めたリーフクラフトにのめり込んでしまっているんです。
マレーシアではココヤシの葉で編んでいましたが、石垣島に帰ってきてからはヤエヤマヤシの葉で編んでいます。
編み方をいろいろ工夫して完成度を高め、いろんな物が編めるようになりました。

バッタから始まって、トンボ・デイノニクス・プレシオサウルス・ミズオオトカゲ・星コロ・六放星・五放星
そして最新作は、

アオウミガメです。

更に、頭の折り方を工夫して

アカウミガメもできました。

パソコンを開いてブログを書くよりヤシの葉を編んでいる方が楽しいですね。
どうやらデジタルよりはアナログの方が性に合っているようです。

平等院の話よりこっちの方が気になる方が多いかもしれませんが、詳しいことはいつかそのうち紹介します。


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