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2023年03月13日

前勢岳市民の森自然観察会

★前勢岳市民の森で自然観察会をすることになりました。

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前勢岳市民の森自然観察会の御案内

沖縄県が山全体を公園として整備したバンナ岳の西隣の前勢岳にも三十数年前に石垣市が整備した市民の森という森林公園があります。
いや「ありました」と言った方が悲惨な現状にはふさわしいかも知れません。林内に整備された遊歩道は崩れ、谷底の渓流にかけられた橋も落ちそうになっています。
「記念の森」というエリアはさらに残念な状態です。誕生・入学・卒業・結婚といった人生の節目に記念樹を植える場所だったのでしょうが、その後の管理がずさんで盗掘跡の穴ばかりが目立ちます。
記念樹のシークヮーサー等がほどよく育ったところで掘り起こされ持ち去られてしまったようです。
前勢岳には森林組合の拠点があり市民の森の管理も森林組合に任されているようで、最近にわかに大規模な草刈りが行われています。
管理責任者である石垣市には市民の森の完成イメージというものが無いようで、担当者が替わるたびに変わってしまう管理方針に翻弄された森はとてもかわいそうな姿になっています。
森林の管理は百年先を見越して計画的に行われなければなりません。
昭和三十年代まで里山薪炭林として過度に利用され疲弊していた前勢岳には当時盛んに行われた造林運動でリュウキュウマツの他クスノキ・ユーカリ・テーダマツなど様々な外来種も植えられたようで、その一部は生き残って大木になっています。
市民の森開設当初にはカンヒザクラもたくさん植えられたようです。
そして今、森林組合によって植えられているのはテリハボクとフクギばかりです。
前勢岳は本来オキナワジイやオキナワウラジロガシの森に覆われなければならない山です。
昨年はドングリが豊作だったようで林床にはオキナワウラジロガシの実生苗がたくさん生えていましたが、最近の下草刈りでほとんど刈り払われてしまいました。
そして草刈り跡に植えられているのはテリハボクとフクギの苗木ばかりです。
テリハボクやフクギはとても簡単に苗木を作ることができますが、シイやカシの苗木作りはなかなか難しいものです。おそらく菌根菌との共生関係がネックになっていると思われます。
このようにヒトの都合に合わせて翻弄されてきた前勢岳市民の森ですが、自然観察をして森のメッセージに気づくことができれば、森のために何をすれば良いのか、何をしてはいけないのかがわかります。
前勢岳は国の特別天然記念物カンムリワシにとってもかけがえのない森ですが、市民の森の隣の北側斜面では大規模なゴルフリゾート開発が計画されています。
嵩田山南麓のカンムリワシの森を破壊してミサイル基地作ってしまったのを見ても、役所はカンムリワシの保護には全く関心がないようです。
森のため、カンムリワシのために今私達が何をなすべきか?
そんなことを考えながら一緒に森の中を歩きましょう。

日   時    3月18日(土)13:30から2~3時間程度  
              雨天予備日は3月21日(火)
集合場所    バンナ公園南口駐車場
              (一旦ここに集まって車で移動します。)

装   備    長袖・長ズボン・長靴または濡れても良い歩きやすい靴・
          軍手・帽子・飲み水

参 加 費    150円+(任意)保険料150円
講   師    石垣島エコツーリズム協会会長 谷﨑樹生 
          同事務局          青木康夫
共   催    アンパルの自然を守る会
          石垣島エコツーリズム協会
          カンムリワシの里と森を守る会
申し込み・問い合わせ  090-6000-4907(井上)   

前勢岳市民の森自然観察会


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Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 00:00│Comments(0)自然観察会
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