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2011年04月10日

ご近所の植生管理

実家で燻し竹作りや山仕事など頑張って、帰ってきてから休む間もなく山歩きをしたのが良くなかったのか、しばらく気力も体力も萎えてソファ(と言っても廃車にした先代・先々代の車の助手席で作ったリクライニングチェアhttp://yaeyamanature.ti-da.net/e2328624.html)でグッタリしているといつの間にか眠ってしまうという暮らしが三日も続くと「こんなことじゃいかん!」と、リハビリを兼ねて毎日ラックと散歩に行く護岸通り沿いの緑地の植生管理を始めることにしました。
ご近所の植生管理
四ヶ月前に伐採されたススキが青々と茂って藪を作り始めました。
あと二・三ヶ月も放置すると木化が進んで硬くなってしまいますからまだ草のうちに伐らねばなりません。
ご近所の植生管理
刈り込み鋏一本でこんな風に風景を変えることができます。

この緑地は、10年ほど前に護岸の外側を埋め立てて造成した土地にモンパノキ・テリハボク・フクギ・ハイビスカス・モモタマナが植えられたのですが、全く管理をしていなかったので、ススキやギンネム・シロノセンダングサも生い茂り、荒れ放題になっていました。
去年の秋(11月)に役所の事業で、たぶん初めての大規模な伐採が行われスッキリました。
ところが最近ススキが茂り始め、このままでは元の木阿弥になってしまう・・・ということで、「どげんかせんといかん」と思っていたのでした。
思っているだけでは事は進まない訳で、こういう時には、あれこれ考えるよりとりあえず始めてみることが大切なんです。

ご近所の植生管理
ご近所の植生管理

ご近所の植生管理
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この緑地は石積み護岸の上の遊歩道から陸側に、モンパノキ・テリハボク・フクギ・ハイビスカス・モモタマナが植えられていますが、十年前苗木を植え付けた時に支柱に使った鉄筋がそのまま立っています。これも片付けないと危ないのですが、粘土質の赤土が乾いて硬くなっていますから無理して引き抜こうとすると鉄筋が抜ける前に腰が抜けてしまいます。雨が降って土が軟らかくなるのを待たねばなりませんね。油圧ジャッキを使って鉄筋引き抜き機でも工夫してみようかな?

ご近所の植生管理
ご近所の植生管理
やってみると簡単なことで、刈り込み鋏でススキを一株ずつチョキチョキ刈り込んだら一日2時間の作業で三日で終えることができました。今回はとりあえずススキだけをいじめてみたのですが、この緑地からはシロノセンダングサとギンネムも駆除しようと思っています。
チガヤは比較的管理がしやすいので残して風景作りに頑張ってもらいます。
ご近所の植生管理
今回使った道具はこの刈り込み鋏一本だけです。
ご近所の植生管理
替え刃式で切れ味も良く、留めネジもゆるまない優れ物です。

今回は我が家の前から西側船蔵公園までをやっつけてみましたが、東側半分もついでにやってしまおうかとも思っています。
ご近所の植生管理
ススキに比べるとギンネムの切り株からの萌芽はまだまだかわいいものです。
今、石垣島ではギンネムキジラミが大発生しているようで、島中のギンネムが裸木かそれに近い状態になっていますから、ギンネムをやっつけるなら今がチャンスです。
この切り株も近々いじめて駆除する予定です。鉈(なた)や鑿(のみ)を使って一株ずつコツコツ駆除するつもりです。
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これがギンネムキジラミです。体長1.7mmの小さなセミのような虫です。翅が無いのは幼虫です。

そうだ、ついでだから「ギンネムキジラミ」について以前書いた原稿を貼り付けておきましょう。

ギンネムキジラミ
1986年突然石垣島に出現したこの虫はカリブ海周辺が古里で、成虫は気流に乗って長距離を移動できる。83年にフロリダ、84年にハワイ、85年にはフィリピンと、わずか四年で地球を半周して石垣島までやってきた。侵入当初のギンネムのダメージは大変なもので、新芽を出すたびにキジラミの幼虫が群がって汁を吸うため、枯れ下り立ち枯れする木も見られた。ところが現在では、ハイイロテントウやダンダラテントウなど数種の天敵が出現し、ギンネムとキジラミとテントウムシは微妙なバランスを保ってしまっている。    2002年3月「月刊やいま」


ご近所の植生管理
石積み護岸の上のゴムチップ舗装の遊歩道沿いにモンパノキがよく育っていますが、育ちすぎて遊歩道に被さっていた枝を切られて風が入りやすっくなっています。
ご近所の植生管理
このままでは台風の時ひどいダメージを受けそうですから株元にハマユウやクサトベラを育てて風除けにしてやろうと思っています。

当たり前のことですが、ご近所は近くて何かと便利です。思い立ったらすぐ作業ができるし、一休みに帰るのも簡単です。ものずき作業は、やりたい人がやりたい時にできることだけ無理せずにやるというのが基本です。(「ものずき作業」というのは世間では「ボタンティア活動」とも言っているアレです。)
(どうも「ボランティア」という言葉は嫌いでね、なにやら「自己犠牲」とか「奉仕」といったニュアンスが付いていそうで、嫌なんです。ボクは、やりたい時にやりたいことだけお遊びでやる「ものずき作業」を楽しみたいだけなんです。)

ご近所の植生管理
先月この緑地の東の方で原野火災がありました。
去年の11月の伐採で刈り払われたススキやギンネムの枯れたのと、最近溜まったモモタマナの落ち葉が、最近の少雨傾向でよく乾いていたところに、遊歩道を散歩していた人が捨てたたばこの吸い殻の火が火事の原因のようです。
この付近にはゴミの不法投棄も多いので、汚れた環境を放置するとさらにひどく汚れてしまうという「割れた窓現象」ですね。

気が向いた時にお遊びで植生管理をしてご近所の風景を変えてみようと思っています。


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Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 18:47│Comments(0)風景づくり
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