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2012年11月13日

植樹シーズン到来

今年の秋は秋雨前線が安定してくれず、台風17号以外まとまった雨が降ってくれなくて、地面が乾き気味だったので、なかなか植樹ができずやきもきしておりました。
が、先々週後半は久しぶりのまとまった雨で全てが潤い種蒔きと植樹の準備が整い大忙しでした。
雨の中での植樹作業もなかなか乙なものでした。

今回植えたのは、
船蔵公園の例の囲いの中にオオイワガネを4本、
植樹シーズン到来
以前紹介した船蔵公園の芝生の中に作ってもらった木枠の中で、いろいろありましたが縁取りのハマユウは順調に育っています。
その内側のゲットウも種子からでしたがここまで育ちました。
今回はそのゲットウの内側にオオイワガネの苗木を4本植えたのですが、わかるでしょうか?
(貧弱そうな苗木ですが、これでも台風17号の暴風に耐えた強いコです。)
植樹シーズン到来
これは、将来木陰を作ってくれるシマトネリコの苗木を植えるための準備です。(シマトネリコのマザープラントとして生長の速いオオイワガネを先ず植えた訳です。)
この枠の中ではこの夏はゴーヤが大豊作でした。(勝手に生えてきたんです。)
オオイワガネの苗を植えた日にはまだ雨が降っていなかったので、土が乾き気味でしたから、
植樹シーズン到来
ブラックキャット号のハンドルにこんなふうにバケツを掛けて、水を運びました。

それから、例のサトウキビ畑の脇にやっとフクギの種植え・オオイワガネの苗木植え付け・ソルゴーの種蒔きができました。
この畑のフクギの農地防風林作り実証試験については、6/12の http://yaeyamanature.ti-da.net/e3948095.html と、6/23の http://yaeyamanature.ti-da.net/e3962079.html で下ごしらえを紹介しておきましたが、やっと秋雨シーズンが始まってくれたので植え付けができた訳です。
植樹シーズン到来
下ごしらえから4ヶ月あまりで、芝刈り屑マルチの上にも少し草が生えましたが、堆肥状のマルチングに根を下ろした草は簡単に引き抜けます。
植樹シーズン到来
ヤシの枯れ葉は9月末の台風でどこかから飛んできたものでしょう。
植樹シーズン到来
夏の間に集めて日陰で乾燥させて眠らせてあったフクギの種子を一晩水に浸けて、目を覚まさせます。
茶色い種皮を剥いてあるのは眠っている間に死んで灰色になった種子を取り除くためです。
植樹シーズン到来
浅く溝を掘って5~10㎝間隔にズラッとフクギの種子を並べます。
植樹シーズン到来
全部発芽するとかなりの密生状態になってしまいますが、フクギは密植できる木です。
必要なら後から間引けばいいんです。
とにかく今はフクギの種子君達に頑張ってもらいましょう。
植樹シーズン到来
フクギの幼木は陰樹(直射日光が嫌いで日陰好き)ですから、日除けのマザープラントとしてオオイワガネの苗木も植えました。
植樹シーズン到来
オオイワガネはだいたい1m間隔ですね。
植樹シーズン到来
フクギの種子の列を挟むようにソルゴーの種子を筋蒔きして、
仕上げはいつものように、芝刈り屑で軽くマルチングして、来年の秋まで放っておきます。

私の植樹はメンテナンスフリーを目指しています。
雨がよく降る時季に植え付け、芝刈り屑マルチで土壌の乾燥を防ぎ、微生物や土壌動物の活躍を期待して、木が育ちやすい環境を作れば木は勝手に育つはずだという「思い込み」に基づく「植えたら植えっぱなし植樹法」です。
オオイワガネは生長の速い木ですから、メンテナンスフリーの日除け・風除けになってくれるはずです。
(今回フクギの種を植える溝を掘った時、マルチングの下からムカデが何頭か見つかりました。肉食性のムカデがたくさんいるということは、その餌になる動物がもっとたくさんいるという訳で、いわゆる「生物多様性」が高くなっているということなんでしょう。)

雨がよく降る季節にしか植樹しない方針ではありますが、時々イベント植樹を依頼され、不本意ながら炎天下でかわいそうな木を植えることもあります。
まだ夏が終わっていなかった9/8に、市民の森の空き地にフクギとヤブツバキとツツジの苗木を植えるイベントがありました。
植樹シーズン到来
現場は林道工事の残土で盛り土をした空き地で、石ころ混じりの粘土という最悪の土壌で、事前にパワーショベルで耕さないといけないようなカチンカチンの土地でした。
植樹イベントの下準備は苗木を購入した森林組合さんにしていただきました。
植え穴を掘り土壌改良材(堆肥のような物)を入れ、フクギとヤブツバキとツツジのポット苗を並べるまで準備してもらって、後はビニール鉢を外してハンドシャベルで埋めるだけという植樹イベントです。
が、右側になにやら怪しげなポリ袋が並んでいます。
植樹シーズン到来
普通の植樹イベントなら木を植えて水をやっておしまいですが、ここは土壌環境劣悪で地形的に風の通り道になっている植樹には最悪の環境なんです。
たぶん今回植えた苗木の半分ぐらいは一年以内に枯れるでしょう。
だから、炎天下で植樹作業を終えてホッとしている参加者の皆さんにお願いして、フクギの種子も植え付けてもらいました。
フクギの種植えも終えて、例の怪しげなポリ袋の芝刈り屑でマルチングした状態が上の写真です。
これで9/8の植樹イベントは無事終了しました。

あれから2ヶ月、
植樹シーズン到来
芝刈り屑はすっかり茶色くなって地面をしっかり覆っています。
9月の末には台風17号の暴風が吹き抜け、苗木はかなり被害を受け、枯れてしまったコもありましたが、同時に植え付けておいたフクギの種子は順調に発芽して可愛い葉っぱを二枚広げているコもいます。
植樹シーズン到来
「早く日除けが欲しいよう!」という声が聞こえてきそうだったので、今回の雨を利用してオオイワガネの苗木を植え付けました。
植樹シーズン到来
ついでにクロタラリアの種も蒔いておきました。この時季に種を蒔くとクロタラリアは大きくならずに花を咲かせてしまうようですが、フクギの赤ちゃんの日除けにはちょうどいいでしょう。
仕上げはいつものように芝刈り屑マルチングです。
植樹シーズン到来
来年の梅雨明けまでにはオオイワガネは日傘を広げてフクギの赤ちゃん達を守ってくれるでしょう。
ここも来年の秋まで見守るだけです。

そんなこんなで他所のことばかりやっていて、自宅の庭先はほったらかし状態だったので、先週末はちょっと頑張って東側のフェンスを完成させました。風よけと目隠しを兼ねた遮光ネットも張って、なかなか格好いい囲いができました。詳しいことは次号で
(ようやく周期的に雨が降る秋雨シーズンが始まりましたが、週末毎の雨降りというのはちょっと困ったものです。が、降ってくれるだけでも有り難いと思わないといけませんね。貴重な雨を巧く利用するには、土壌環境を整え、風と日差しを巧くコントロールする必要があると思う訳です。)


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Posted by 谷崎 樹生 (たにざき しげお) at 01:41│Comments(0)風景づくり
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